体育会系バカ列伝

今回は大学時代のよもだの話じゃ。
よもだゆうても、ワシのはなしじゃけ。
ポチゆうんは、犬の名前じゃ。
今からもう20年近く前のことじゃの。
わしは一応、大学の卒業式に出ることにしまして、
田舎松山から、3月に京都にもどったんじゃ。
そのころは、もう下宿も引き払っとりましての、
彼女ともキレイに別れとりましての、
泊まるとこといえば、留年の決まったコマツ(同期)のとこじゃった。
コマツの下宿は銀閣寺の裏にあって、名前は「銀閣寺荘」じゃった。
以前書いたかもしれんが(いや、書かんかったかの)、
銀閣寺荘はカメムシの出る臭いシモタヤじゃった。
学生時代に、コマツの下宿でみなで暴れて、
洗濯機にゲロはいて回したり、ソファーベッドで飛び跳ねて壊したり、
ディスコ・コマツダゆうて大騒ぎしたり、まあ、傍若無人じゃったの。
さて、卒業式の前日じゃが、ワシが銀閣寺のバス停で降りますとの、
まず、銀閣寺荘の上にある、朝○学校の高校生がウンコ座りしとりましての。
まあ、メンチきっとったんですの、いわゆる。
そのメンチの3人が、案の定ワシにケンカうってきましての。
まあ、まっぴるまじゃし、ごちょごちょ小突いたぐらいで
すましてやりましたがの。
いろいろ、若者も複雑じゃきに。
だいたいそこで機嫌が悪うなったワシじゃが、
銀閣寺荘の門くぐったら、ポチがおりましての。
ポチがう~ゆうて睨みよりましての。
ワシもつい「なんぞポチ、文句あるんか」ゆうて
一歩踏み出した瞬間じゃった。
バウッ、ゆうてワシの股間めがけて眼剥いて飛びかかってきましての。
ワシも反応が流石に犬より劣りまして、キンタマは逃れましたが
しっかり内太ももに噛み付かれましての。
ポチはワシから眼を離さずにウーウーゆうて股間にぶら下がっとりました。
ワシも覚悟決めて、「ほうかい、ほしたら死ぬまでぶらさがっときや」
ゆうて、おもくそゲンコで、ボイーンとポチの脳天をカチわってやりましたぞ。
ポチは3発目くらいで口を離しましたかの。
それでもポチはまだヤル気まんまんじゃったが、
いかんせん、繋がれとる身じゃけん、ワシが離れたらもう届きませんでしたの。
太もも見ましたら、ジーパンに4つ穴があいて、血がにじんどりました。
ポチの歯型は1ヶ月間、わしの太ももから消えませなんだ。
朝○学校の若者のほうが、よっぽどききわけがよかったですぞ。
ニンゲは言葉が通じますけん、やっぱり話し合いですぞ、何事も。
犬とケンカするんじゃないんじゃけん、
もうちぃと、いろいろ考えないかんと思いますぞ。