そのうちのお一人が、
「いろいろ食べさせていただいたけど、
この店はさ、
あっちこっちのパン屋さんを食べ歩いた「パン好き」が、最後にたどりつくようなお店ね。」
「そうですか?」
「「パン好き」って人種はね、自分でも気付かぬうちに「評論家」みたいなつもりになっちゃっててね、
あらゆる情報に振り回されて、『評判の店』や『話題の店』、『トレンドの食材』なんかを次から次へと追っかけてるうちに、みーんなおんなじ方を向いちゃっててね、ホント言うと、何が美味しいんだか、どこを評価してるんだか、わけがわかんなくなっちゃう。
ここのパン食べてるうちにね、
『ああ、私はもともとパンそのものが好きだったんだわよねえ。
パン作りだって、
美味しいパンを自分で焼けるようになれたらいいな,
毎朝、家族が安心して食べられるパンがあるといいな、って始めたんだったわ』
って、そんなこと思っちゃった。
最近じゃ、パンを教える生徒さんに、
『パン作りの楽しさは教えますが、プロにしかできない美味しいパンが食べたいときは、ここへ行ってみなさい』
ってたくさん紹介してあげてんだから、感謝しなさい!」
「ありがとうございます。
ただ、ウチとしては、
『たどり着く』のは最後じゃなくて、最初でもいいんですけどね・・・。」
「それもそうね。アハハハハ。」
誠に、ありがたいお言葉なのでした。感謝。合掌。 パン衛門
