厨房の奥で、皿に盛られたケーキを無心にスケッチしている女の子がいます。
「何やってんの、あの子?」
「入社希望者の面接。」
「面接はいつもこうなの?」
「ああ。菓子の仕事ってさ、一定の味、見た目の一定のレベルの仕上がりまでは修行して身に付くんだ。でも、その先は本人の持つセンスや感覚が問われてくる。こと、それに関しては、あとから簡単に覚えられるモノではないから、それで行き詰まると辛い。絶望しちゃうくらいな。だから、最初からそういうセンスを持ってるヤツに菓子の仕事を教えた方が確実にいい職人が育つわけさ。で、うちではね、どんなになりたいヤツがきても、絵心のあるヤツか、かっこいいヤツしか採らない。かっこいいヤツってのは、自分の見てくれをトータルでコーディネートできるってことさ。最も魅力的に見せるプロデュースをするセンスを持ってるって判断していいと思ってる。」
「ふうん。そっかあ。なるほどなぁ。」 パン衛門
・・・・・to be continued.
