つい先日、
店先でお客様に、
「どうして、あんパン
の真ん中にくぼみがあるんですか?コンビニのあんパン
にはなくて、パン屋さんだと時々見かけるんだけど。」
いわゆる、あんパン
の『へそ』のことです。
さて、みなさん。
あの『へそ』はなぜあるんでしょうか?
餡を詰めて、醗酵室に入れる前のあんパン の中心を、真上から指でそっと押す。
生地を切らないように、天板に指が触れそうなところまで押して、すっと指を抜く。
形状はどうなったでしょうか?
この一手間にどんな効果があるのでしょうか?
たしかな理由を教わった記憶はありませんが、この仕事を長くしていれば答えは明白です。
生地を餡ごとドーナツ状にすることで、
①あんの塊があるために中心部の火通りが悪くなることが、著しく解消される。
②そのおかげで焼き色のムラも少なくなるし、
③火通りが良い分、焼成時間が短くなって
④皮の薄い
⑤フワフワで美味しいあんパン ができる。
⑥外観も、装飾効果で付加価値が上がるし、
⑦よく焼けていれば当然日持ちもする。
⑧また、餡と生地の硬さの差や、餡の水分によってできる、餡の上の大きな空洞をなくすことができる。
先輩たちの工夫や知恵には恐れ入るばかりです。
うちの店では、
昔ながらのやり方で、
程良く塩抜きした桜の花が『へそ』にあしらわれます。 ぱん衛門
