↓ ナショナルジオグラフィック公式日本語サイト より
深海の硫化物マウンド(堆積物の小高い山)をよじ登るゴエモンコシ
オリエビの群れ。
メキシコ北西部のカリフォルニア湾で新たに発見された熱水噴出孔
の近くで撮影された。
「小さな丸い穴は、すべてマウンドの活動停止で死んだチューブワーム
の残骸だ」とアメリカ、モントレー湾水族館研究所(MBARI)の研究主任
デイビッド・クレイグ(David Clague)氏は説明する。
熱水噴出孔は、地上の間欠泉のような場所だ。
海底の亀裂に浸透した冷たい海水が地殻の下のマグマで熱せられる
と、密度が小さくなって上昇、海中へ噴出する。噴き出した水には
ミネラルが豊富に含まれている。
本来、深海の水はかなり低温だが、活動している噴出孔周辺では摂氏
350度以上に達する。
チューブワームなど、一部の生物は亀裂から漏れ出る化学物質を
体内に取り込み、共生細菌に与えて有機物を合成している。
熱水噴出孔周辺ではそのような生物が基盤となり、独特の生態系が
形成されている。
やはり、熱水噴出孔にはゴエモンコシオリエビやユノハナガニなどの
甲殻類、チューブワームなど極限環境生物が付き物ですね (^ω^)
よくもまあ、こんなトコロを住処に選んだものです・・・
ゴエモンコシオリエビは、甲長およそ6㎝。
見た目はカニ、名前はエビですが、ヤドカリに近い仲間です。
但し、1亜科1属1種と、かなり特殊な生き物。
直接 熱水に触れる訳ではないので生きていられます。
胸の体毛でバクテリアを養殖してエサにしていますが、バクテリアを
増やすのに硫化水素が必要なのです。
生態など、まだまだ詳しく分かっていません。
参考記事:
ゴエモンコシオリエビ
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