↓ ナショナルジオグラフィック公式日本語サイト より
エクアドルでロリカリア科の鎧ナマズ「コルディランキストルス・サンタロセンシス
(Cordylancistrus santarosensis)」が発見された。
アメリカ、イリノイ州シカゴにあるデュポール大学のウィンザー・アギーレ
(Windsor Aguirre)氏が2008年、エクアドル南西部のサンタロサ川で奇妙な外見
のナマズ5匹を採集。アラバマ州のオーバーン大学に送って鑑定を依頼して
いた。
オーバーン大学の博士課程で生物学を専攻する研究責任者ミルトン・タン
(Milton Tan)氏は、「これは新しい名前が必要だとわかっても、特に驚かな
かった。
ロリカリア科は毎年のように新種が報告されている」と話す。
しかし、体長7センチのサンタロセンシスは興味深い特徴も持っていた。
近縁種と違って、頭の両側に鎧のような骨板がないという。
つまり、頭の先まで骨板に覆われたコルディランキストルス属の他の種と、頭の
先には骨板がない近縁のカエトストマ(Chaetostoma)属をつなぐ“ミッシング
リンク”の可能性がある。
「とても独特な魚なんだ」とタン氏は語る。
学名は生息地のサンタロサ川にちなんで同氏が命名した。
「ここでしか見つからないユニークな魚の存在を人々に知らせたかった。
エクアドルは魚類の多様性に乏しいのでね」。
岩だらけの小川で暮らしているが、詳しい生態はほとんど解明されていない。
アメリカ、アラバマ州にあるオーバーン大学の博士課程学生で研究を率いた
ミルトン・タン氏によると、近縁種と同様、岩に付着した藻を主食としている可能性
がある。
吸盤状の口とブラシのような歯は、藻をこすり取る用途に適しているという。
アメリカ、オーバーン大学の博士課程学生ミルトン・タン氏は、「採取された標本
がごくわずかで、種を維持できる個体数が生存しているかどうかもわからない」
と話す。
しかしタン氏は、「世界中で生物多様性が急速に失われているのは確かだ」と
主張する。
「例えばこのナマズが発見された地域では小規模の金鉱採掘が行われている
が、生態系に与える影響は十分に調査されていない。南アメリカでも他の地域
でも、未知種がまだ多数存在する。しかし、発見すらされずに絶滅してしまう
ケースもあるだろう。多様性が失われる前に、河川の生物を記録することが重要
だ」。
条鰭綱ナマズ目ロリカリア科は、口が吸盤状になっており、卵を親が守る習性が
特徴です。
観賞魚のプレコ(プレコストムス)がこの科に属します。
恐らく、コルディランキストルス・サンタロセンシスも同様の習性が有るのでは
ないでしょうか?
参考記事:「新種のナマズ:大型プレコ?」
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