ベイエリアの赤レンガ倉庫群から市電通りへ出ると、「函館市文学館」があります。

大正10年に旧第一銀行函館支店として建設された、煉瓦及び鉄筋コンクリート造3階建ての立派な建物です。

 

常設展示には、函館ゆかりの文学者=啄木、今東光、高橋掬太郎、久生十蘭、亀井勝一郎、井上光晴、辻仁成、宇佐美真理などの展示があります。

 

2階に、「漂泊の詩人/石川啄木コーナー」があります。

 

啄木は明治19年現在の盛岡市の常光寺に生まれました。本名は石川一(はじめ)です。

 

明治40年、啄木21歳のとき、函館へ来ました。

 

明治40年5月。啄木の函館での生活が始まりました。函館商業会議所臨時雇を始め様々な職場を転々としながら、詩、小説、エッセイ、評論などを多数発表しました。

 

明治40年8月の大火で職場を失い函館を離れるまでの4カ月、函館では文学を目的とする同志に囲まれ、青柳町の借家に妻子と老母を迎え、つかの間の安らぎを得たようです。

 

その後、啄木は、札幌、小樽、釧路を経て、明治41年4月、海路上京することとなります。

 

                            (青竹:NO.3752)