袋宮寺の右隣りにある「一輪山桂光院報恩寺(県重宝、天台宗)」です。明暦2年(1656)に津軽家第4代藩主:津軽信政公が、先代を供養するべく創建した寺院ですが、第3代:津軽信義公から第11代:津軽順承(ゆきつぐ)公まで9代の歴代藩主の菩提寺として、津軽家の崇敬を受け、寺領300石を給されていました。

 

山門も立派です。

 

「津軽天台四山(報恩寺、猿賀の神宮寺、薬王院、袋宮寺)の筆頭寺」として、天台宗の僧録所でもありました。

 

かつての報恩寺は、弘前高校の入口あたりから桔梗野通りの地蔵堂あたりまでの広大な敷地を有していましたが、廃仏毀釈により、参道周辺の塔頭は全て廃寺とされ、「歩兵第三十一連隊の創設」のために桔梗野通りが新設されたり、弘前高校の拡張があったりで、現在のようになっています。

 

歴代藩主の墓石や藩主・正室の位牌も、長勝寺に移設されました。

 

現在、寺内には霊拝堂と御影堂が有り、御影堂には、第8代藩主:津軽信明公と第9代藩主:津軽寧親(やすちか)公の座像などがあります。

 

また、境内には、家老や藩主側室の墓などもあります。

 

                           (青竹:NO.3733)