目覚めると、時計の針は7時前を指していた。
カーテンから漏れる朝日はその時間が嘘ではない事を示していたが、思わず枕元の携帯を見る。
デジタル表記で6時55分。
-紛れもなく、寝坊だ-
仕事の都合上、会社のタイムカードは7:30に押さなくては遅刻となる。
自宅から会社まで自転車で普通に走れば約20分。
更に駐輪場からタイムカードを打つ事務所まで徒歩で約5分を要する。
故にいつもなら6時30分、遅くとも45分には家を出ているのにこの時間とは。
恐らく昨日、昼寝をし過ぎて夜寝れなかったせいだ。
しかし慌てはしない。
過去数回の経験から自転車を爆走させればこの時間でも間に合うと知っているから。
むしろ携帯のアラーム音である「残」や「羅刹国」等の着うたが耳元でスヌーズ機能により何度も鳴り響いていたのに目覚めなかった自分の図太さに感心すらしていた。
慣れてきたせいで目覚めなかったのならば、明日からアラーム音を変えた方がいいのかも知れない。
さっと会社の指定服に着替え(こんな時はそれが有り難く感じる)買い置きの烏龍茶と昨晩作っておいた弁当を鞄へ入れ、洗顔と歯磨きだけはして、ダウンを羽織り部屋を出た。
階段を降りてる最中、管理へ寝坊を告げる為に電話をかけるが繋がらない。
まあ勘のいい管理であればそれが遅刻を告げる電話だと気付くであろう。
素早く自転車へ乗り、いつもより早めにペダルを漕ぐ。
少し先に見える、アパートから一番近い交差点の信号が赤から青へ変わろうとしていた。
これはツイてる!
何せ渡りたい道は大通りな為に一度捕まると時間のロスが激しい。
信号が青になったのを確認し、横断歩道から少し離れたところから更にペダルを強く漕いだ、瞬間
「ガッ」と言う強い音と、急に軽くなるペダル。
…もしや…
恐る恐るもう一度ペダルを漕ぐ。
何の抵抗もせず空回りするそれに答えはひとつしかない。
-…チェーンが、外れた…-
実は、自転車のチェーンが外れるなんていう経験は、これが生まれて初めてだったりする。
しかしどうしよう!などと慌てる前に既に身体は動いていて、即座に自転車から降り外れたチェーンに向かい合っていた。
外れたのは後輪の小さな歯車だけ。
それを見て素手でチェーンを掴み歯車に引っかけ、漫画やTVで得た知識を元にペダルを手で廻してみる。
すると、ガチャン、と鈍い音を立てて、チェーンが歯車へ納まる。
やった!などと感激してる隙などなく、歩行者用の信号を見ればまだ青。
再度自転車に跨がり、チェーンが外れない程度に力いっぱいペダルを漕ぎなんとか無事に交差点を後にした。
しかし困った…。
これでは爆走出来ない。
だが再度チェーンが外れても困る。
少し前から走行中にペダルが引っかかる感じはあった。
なにせアパートにはまともな駐輪場が無い為に数年前に購入してからほぼ雨風に曝されっぱなしだったのだ。
銀色だったチェーンは褐色化してしまい、さっき掴んだ指先には錆が残っている。
取り敢えずまだ乗れるので再購入や修理の件はおいておこう。
とにかくチェーンが外れない事に細心の注意を払えばいいのだ。
まだ時間には余裕があるはず…
そんな事を考えていた矢先また鈍い音がして…再びチェーンが外れた…!
おいおい、勘弁してくれよまったく…!
他の通行人に邪魔にならない道端に寄り、チェーンを見てみる、と。
なんと今度は前輪、後輪と共に外れているではないか!!
…ジーザスッ!!
思わず頭を抱えそうになったがそんな暇は無い。
両方外れようが、またはめればいいだけの事…!
そう気持ちを切り替えチェーンに挑むが、前輪の歯車はカバーに覆われていて指が入りにくくチェーンも掴みにくい。
しかもチェーンは変な所に食い込んだらしく掴めても動かない。
…ぶっちゃけピンチだ。
何度かチャレンジしたところで、取り敢えず管理に再度電話をかけてみる。
『おはよう』
「おはようございます。寝坊した上に今、自転車のチェーンが外れてしまって立ち往生してます」
『そっか、気をつけておいで』
「はい」
プチッ(通話終了)
…あ、寝坊の事はふせといてチェーンの事だけ言っておけば良かったかなー、となんだかんだで冷静な自分が面白かった。
とにかく、チェーンをはめなければ。
冬の朝特有の冷気でかじかむ指先を必死に動かし、カバーの隙間に指を入れる。
食い込んだチェーンを外せても、またはめるのにしくじり再び食い込んだり、ペダルが廻らなかったり、とにかく奮闘を続けた。
その間に自転車で通勤する人達が通り過ぎたが、誰一人として立ち止まり手を貸してくれる人はいなかった。
ちっくしょー、こんな時に助けてくれる紳士やイケメンが現れないかなぁー!
と半ばやけくそになっていたのは言うまでもない。
そのやけくそが力になったのか、チェーンが前輪の歯車に納まった!
自分でもどうやったかなんて覚えてはいない。
だがはまったのだ!
勢いづき後輪も迅速にはめ、ちゃんと漕げる事を確認した後に携帯の時間を見て見ると、先程管理へ連絡してから5分程が経っていた。
正直、チェーンが直らない時点で遅刻は免れないだろうと諦めていたが、この場所は家と会社の中間程の位置。
残りの距離と時間を考えると、どうにか間に合うかどうか、な時間に直ってしまった。
…こうなったら、遅刻はしたくない。
変な意地が芽吹き、今度こそチェーンが外れないように気をつけながら会社へ急いだ。
駐輪場に着くと朝のラジオ体操の音が聞こえ始める。
そう、この会社は7:30になる前に会社全体でラジオ体操をするのだ。
だからこの曲がかかっているという事はまだ30分ではない証拠。
だがラジオ体操の一曲分はおよそ3分(実際どれくらいかは知らないが)
駐輪場からは徒歩5分…。
走るしか、ない
自転車カゴから鞄を掴み、中に入れた弁当が寄り弁になる事も気にせず、私は走った。
ライブで鍛えた体力や肺活量なめるな!と自分を奮い立たせ、事務所まで全力で走る。
だが無情にも、事務所に着く寸前にラジオ体操の音楽は止み、7時30分を告げる鐘が鳴り響く…
事務所に到着し、間に合わなかった事にうなだれながらもタイムカードを打つ。
…ん?
ふ、と打たれた時間に目をやると
7:27
…あ!
そうだ、このタイムカード機、3分遅れているんだった…!
定時上がりで都内のライブに向かう際に、いつもこの3分遅いタイムカード機に苛立っていた事を思い出す。
今日はそんなタイムカード機に救われてしまった…。
人生何がいいのか悪いのか解らないものだ…。
ロッカーに荷物をつめ、サビだらけの手を洗いながら思う。
取り敢えず近くの自転車屋にチェーンを見てもらおう。
そしてアラームの音を変えよう。
何よりも、昼寝はしないようにしよう…
水が痛いほど冷たい、冬の朝の出来事だった。
夜更かしして寝坊してチャリのチェーンが外れててんやわんやしただけの話しでした☆
や…なんかこう…
無駄に文章を書きたかったんですよ。
だから寝坊とかをネタに書いたら面白いかなって…
つか遅刻中に「遅刻なう!」とか投下してる余裕なかったしww
取り敢えず途中まで書いてくだらな過ぎてやめようかとも思ったんだけど
せっかく書いたんでさらしあげてみる(^q^*)←馬鹿
(●`∀´●)皆のオススメアラームって何?!
カーテンから漏れる朝日はその時間が嘘ではない事を示していたが、思わず枕元の携帯を見る。
デジタル表記で6時55分。
-紛れもなく、寝坊だ-
仕事の都合上、会社のタイムカードは7:30に押さなくては遅刻となる。
自宅から会社まで自転車で普通に走れば約20分。
更に駐輪場からタイムカードを打つ事務所まで徒歩で約5分を要する。
故にいつもなら6時30分、遅くとも45分には家を出ているのにこの時間とは。
恐らく昨日、昼寝をし過ぎて夜寝れなかったせいだ。
しかし慌てはしない。
過去数回の経験から自転車を爆走させればこの時間でも間に合うと知っているから。
むしろ携帯のアラーム音である「残」や「羅刹国」等の着うたが耳元でスヌーズ機能により何度も鳴り響いていたのに目覚めなかった自分の図太さに感心すらしていた。
慣れてきたせいで目覚めなかったのならば、明日からアラーム音を変えた方がいいのかも知れない。
さっと会社の指定服に着替え(こんな時はそれが有り難く感じる)買い置きの烏龍茶と昨晩作っておいた弁当を鞄へ入れ、洗顔と歯磨きだけはして、ダウンを羽織り部屋を出た。
階段を降りてる最中、管理へ寝坊を告げる為に電話をかけるが繋がらない。
まあ勘のいい管理であればそれが遅刻を告げる電話だと気付くであろう。
素早く自転車へ乗り、いつもより早めにペダルを漕ぐ。
少し先に見える、アパートから一番近い交差点の信号が赤から青へ変わろうとしていた。
これはツイてる!
何せ渡りたい道は大通りな為に一度捕まると時間のロスが激しい。
信号が青になったのを確認し、横断歩道から少し離れたところから更にペダルを強く漕いだ、瞬間
「ガッ」と言う強い音と、急に軽くなるペダル。
…もしや…
恐る恐るもう一度ペダルを漕ぐ。
何の抵抗もせず空回りするそれに答えはひとつしかない。
-…チェーンが、外れた…-
実は、自転車のチェーンが外れるなんていう経験は、これが生まれて初めてだったりする。
しかしどうしよう!などと慌てる前に既に身体は動いていて、即座に自転車から降り外れたチェーンに向かい合っていた。
外れたのは後輪の小さな歯車だけ。
それを見て素手でチェーンを掴み歯車に引っかけ、漫画やTVで得た知識を元にペダルを手で廻してみる。
すると、ガチャン、と鈍い音を立てて、チェーンが歯車へ納まる。
やった!などと感激してる隙などなく、歩行者用の信号を見ればまだ青。
再度自転車に跨がり、チェーンが外れない程度に力いっぱいペダルを漕ぎなんとか無事に交差点を後にした。
しかし困った…。
これでは爆走出来ない。
だが再度チェーンが外れても困る。
少し前から走行中にペダルが引っかかる感じはあった。
なにせアパートにはまともな駐輪場が無い為に数年前に購入してからほぼ雨風に曝されっぱなしだったのだ。
銀色だったチェーンは褐色化してしまい、さっき掴んだ指先には錆が残っている。
取り敢えずまだ乗れるので再購入や修理の件はおいておこう。
とにかくチェーンが外れない事に細心の注意を払えばいいのだ。
まだ時間には余裕があるはず…
そんな事を考えていた矢先また鈍い音がして…再びチェーンが外れた…!
おいおい、勘弁してくれよまったく…!
他の通行人に邪魔にならない道端に寄り、チェーンを見てみる、と。
なんと今度は前輪、後輪と共に外れているではないか!!
…ジーザスッ!!
思わず頭を抱えそうになったがそんな暇は無い。
両方外れようが、またはめればいいだけの事…!
そう気持ちを切り替えチェーンに挑むが、前輪の歯車はカバーに覆われていて指が入りにくくチェーンも掴みにくい。
しかもチェーンは変な所に食い込んだらしく掴めても動かない。
…ぶっちゃけピンチだ。
何度かチャレンジしたところで、取り敢えず管理に再度電話をかけてみる。
『おはよう』
「おはようございます。寝坊した上に今、自転車のチェーンが外れてしまって立ち往生してます」
『そっか、気をつけておいで』
「はい」
プチッ(通話終了)
…あ、寝坊の事はふせといてチェーンの事だけ言っておけば良かったかなー、となんだかんだで冷静な自分が面白かった。
とにかく、チェーンをはめなければ。
冬の朝特有の冷気でかじかむ指先を必死に動かし、カバーの隙間に指を入れる。
食い込んだチェーンを外せても、またはめるのにしくじり再び食い込んだり、ペダルが廻らなかったり、とにかく奮闘を続けた。
その間に自転車で通勤する人達が通り過ぎたが、誰一人として立ち止まり手を貸してくれる人はいなかった。
ちっくしょー、こんな時に助けてくれる紳士やイケメンが現れないかなぁー!
と半ばやけくそになっていたのは言うまでもない。
そのやけくそが力になったのか、チェーンが前輪の歯車に納まった!
自分でもどうやったかなんて覚えてはいない。
だがはまったのだ!
勢いづき後輪も迅速にはめ、ちゃんと漕げる事を確認した後に携帯の時間を見て見ると、先程管理へ連絡してから5分程が経っていた。
正直、チェーンが直らない時点で遅刻は免れないだろうと諦めていたが、この場所は家と会社の中間程の位置。
残りの距離と時間を考えると、どうにか間に合うかどうか、な時間に直ってしまった。
…こうなったら、遅刻はしたくない。
変な意地が芽吹き、今度こそチェーンが外れないように気をつけながら会社へ急いだ。
駐輪場に着くと朝のラジオ体操の音が聞こえ始める。
そう、この会社は7:30になる前に会社全体でラジオ体操をするのだ。
だからこの曲がかかっているという事はまだ30分ではない証拠。
だがラジオ体操の一曲分はおよそ3分(実際どれくらいかは知らないが)
駐輪場からは徒歩5分…。
走るしか、ない
自転車カゴから鞄を掴み、中に入れた弁当が寄り弁になる事も気にせず、私は走った。
ライブで鍛えた体力や肺活量なめるな!と自分を奮い立たせ、事務所まで全力で走る。
だが無情にも、事務所に着く寸前にラジオ体操の音楽は止み、7時30分を告げる鐘が鳴り響く…
事務所に到着し、間に合わなかった事にうなだれながらもタイムカードを打つ。
…ん?
ふ、と打たれた時間に目をやると
7:27
…あ!
そうだ、このタイムカード機、3分遅れているんだった…!
定時上がりで都内のライブに向かう際に、いつもこの3分遅いタイムカード機に苛立っていた事を思い出す。
今日はそんなタイムカード機に救われてしまった…。
人生何がいいのか悪いのか解らないものだ…。
ロッカーに荷物をつめ、サビだらけの手を洗いながら思う。
取り敢えず近くの自転車屋にチェーンを見てもらおう。
そしてアラームの音を変えよう。
何よりも、昼寝はしないようにしよう…
水が痛いほど冷たい、冬の朝の出来事だった。
夜更かしして寝坊してチャリのチェーンが外れててんやわんやしただけの話しでした☆
や…なんかこう…
無駄に文章を書きたかったんですよ。
だから寝坊とかをネタに書いたら面白いかなって…
つか遅刻中に「遅刻なう!」とか投下してる余裕なかったしww
取り敢えず途中まで書いてくだらな過ぎてやめようかとも思ったんだけど
せっかく書いたんでさらしあげてみる(^q^*)←馬鹿
(●`∀´●)皆のオススメアラームって何?!