行ってきた。
3月26日、八代亜紀さんのお別れの会に。
八代さんの訃報を聞いた時驚いた。
とっても驚いた。
その日以来、なぜかずーっと
『お酒は温めの燗がいい~♪』
が頭の中をグルグル回っていた。
何か特別なことをしていたわけではないけれど、
小さい頃から八代さんのヒット曲を聴き、
テレビの画面越しに見ていた私にとって、
よく分からないけれどとにかく衝撃だった。
どうしよう・・・
どうしよう・・・
と思った私は思わず検索で知った「お別れの会」
に応募した。
そして、チケットが当たった。
3月26日火曜日。
朝から冷たい雨が降っていた。
『雨・雨・降れ降れ もっと降れ~♪』
雨の向こうから聞こえてくる気がした。
家族の夕飯の準備やらを先に済ませ、
なんだか呼ばれているような気がして、
1人会場に向かった。
案内の方に誘導してもらった席は、
会場のど真ん中だった。
鮮やかなや衣装を着た八代さんの写真が、
こちらを見ているようで嬉しかった。
お別れの会が始まると、
なんだか涙が込み上げてきた。
いろんなことを考えると涙がこぼれそうだったから、
出来るだけ無になって、
歌を楽しんだ。生の演奏を楽しんだ。
でも、なぜか会の途中、
明るい曲なのにも関わらず、
両目から涙がこぼれ落ちた。
「昭和にもどってみたくなるよね」
「つらいよね」
なんて八代さんの言葉が聞こえると、
しみじみと私の心に刺さってきた。
「みなさん、また会いましょう、バイバイ」
幕は閉じた。
不思議な時間だった。
私の中の何がここまで駆り立てたのかも不思議だった。
思えば私の人生で、
自らの意思で参加した、初のコンサートだった。