今回は、前回の分巻トランスの設計です。
依然作った回路のトランスを入れ替える作戦なので、設計パラメータが同じになるように設計します。
1次側のインダクタンスは2.5μ~3μHで回路が設計されています。
EE5の場合、ACME社製のP51 で設計するとすれば、
8Turn Gap70μでL=3μH
の物が出来ます。この時、Gapの磁束密度は、290mT@2Aなので正常動作している
状況では磁気飽和しないで済みそうです。但し、安定した70μのエアギャップ
って作るのスゲー難しい。(´;ω;`)
まあ、何万個の量産の話ではないので、ギャップになるもの挟んであとは出たとこ勝負です。
トランス用の磁性体もバラツキ多いし、出たとこ勝負なので、まあ許容という事で進めます。
調べると10A/1mmSq. らしいので、 ピーク電流2A、平均電流0.5A と大雑把に決めまして、線径をざっくり計算すると、半径 0.126mmとなりました。
なので、0.25mmの線で作りたい所です。
でも手持ちのボビンで確認したら、0.24mmの線でやっと8Turn巻ける位。最大定格電流で、連続運転は無しとしてこの線で妥協したいと思います。
2次側の巻き線は、以前の設計で8μH程度です。
LTSPICE、とかで求めてますが、ほぼ、覚えているので省略です。
インダクタンスを求める秘伝のEXCELシートを使って計算すると、同じ磁気回路で作ると13Turn 位巻くと、8μH位の値になる様です。入力電源のワイド化は考えない事にするので、もっと2次側のインダクタンス低くていい筈なのですが、昔の設計値を踏襲という事で進めます。
とすると、2.4mmの線は巻けません。仕方ないので0.2mm線で巻いてみます。
とりあえず試作しました。P51は手に入らなかったので、手持ちコア(TDKH5C2)で巻いてみました。
ギャップは、70μm厚さのカプトンテープを両脚にギャップ紙としていれました。
出来た物は、1次側 ―> 8Turn ―> 2.5μH
2次側 ―> 12Turn ―> 4.6μH
1次側ショートの2次側 ―> 1.9μH
結合係数 0.764
リーケージインダクタンス 約1.1μH
1次—2次の相関容量は、2.99pF
まあまあの値で出来てます。結合係数は、分巻なので仕方ないでしょうかね?。
LLC回路に使った方が良いのかもしれません。