先のアイソレータの話の中で、電源寄生容量(カップリングコンデンサ)の違いで、
高周波帯で、ノイズの伝搬がなされてしまう話があった。
実際に電源の中の構造を見てみると、こんな感じになっている。
トロイダルコアに電線を巻いてトランスにしているのだが、これでは電線と電線の間に生じる寄生容量が発生し、
絶縁間をコンデンサで結合する様な状態となってしまう。(カップリングコンデンサですね。)
http://www11.plala.or.jp/jk1hrb/Chinese_usb-iso_02/USB_Isolator_02.htm
ここで作成しているトランスは、この結合容量をきらって
1次側と2次側を明確に分け、容量を減らしています。
そのトレードオフとして、変換効率約50%の電源となっています。
結合容量を減らすには、1次、2次を分けて巻くのが鉄則ですが、どうしても効率を上げるのが難しくなります。しかもトロイダルコアで作ると結合容量が一定に作成するのが難しいので、ひと工夫したい所です。
となるとLLC電流共振回路使用が適当かと思います。回路に関しての概略はこの回路ですね。
以前の±電源での結果を引っ張り出しました。
回路図のL1が1次側の巻き線。L3,L4 が2次側の巻き線になります。L2は出たとこ勝負で作成されるリーケージインダクタンスです。これは分割で巻くので勝手にできるインダクタンス値です。トランスは、分巻きできるこんな感じのトランスです。
この場合の電圧制御(安定化)は、共振電圧利用し、周波数を変化させて、電圧を一定にします。
参考例ですが、電圧と周波数の関係をシミュレートした結果が下図です。
(12Vの電圧を入力して5Vを出力させる条件ですね。)
因みに線がいっぱいあるのは、出力側の負荷が小さい順に上から並んでいます。
下から、100Ω/200Ω/250Ω・・・となっています。
なので、250Ω位の負荷以下では出力電圧が取れません・・・となります。
電圧の過渡特性は、下図です。
USBアイソレーターで使うのは、5V入力/5V出力ですので、この条件で作り直す事になります。
結局トランス次第で再設計しないとダメです。
トランスから再検討・・・。