東北・みやぎ 復興マラソン2018

今年、宮城に引っ越したこともあって復興マラソンにエントリーし、先日参加してきました。
今後の自分のマラソンの準備のためにも、良かった所、悪かったところを記しておきたいと思います。




復興マラソンは、名取、岩沼、亘理の沿岸部を走るコースで「復興」を感じることができるコースでした。まだまだ地面がむき出しで工事が追い付いていない場所や、住むのは禁止のエリアで草ぼうぼうだったりはありますが、着実に利便性が戻り、人が集まり新たな生活が営まれています。
思えば、当時小学校1年生だった子はもう中学生ですね。
うちの子は震災の年に生まれて今は小学校1年生です。
7年というのは長いようであっという間で、コース付近ではまだまだこれからな部分がたくさんありました。



沿道の応援も思っていたよりも多く、たくさんのパワーをいただきました。
沿岸部ということもあり、さびしくつらいコースなのかなと走る前はちょっと不安に思っていましたが、全然そんなことはなく、大きな声での応援や少し遠くの畑から手を振るおばあさんなど、たくさん応援していただきました。
こんなに、「ありがとう」が飛び交うマラソン大会ってないんじゃないでしょうか。



応援の言葉では「走ってくれてありがとう」「また来てくれてありがとう」そういった「ありがとう」がたくさんありました。
走っている僕らは、「応援してくれてありがとう」「声をかけてくれてありがとう」の気持ちで、「ありがとうございます!」を連発していました。

どちらからも「ありがとう」があふれる、とても良い大会ですね。



さて、自分のランの振り返りです。
結果からいうと、完走できませんでした。
ゴールの関門にあと3秒足りず、ゴール板を踏ませてもらえませんでした。
あと3秒。どこでがんばれただろうかと、思い返してみるも、3秒はこの大会では僕には縮めることができなかったと猛省しています。



15キロまでは順調でした。
自分のレースシミュレーション上ではちょい余裕を作れるくらいのペースで走れて、5キロごとに30秒くらいのウォーキングも混ぜたりして、決して調子に乗ることなく走れた気がします。

しかし、18キロあたりでは右膝の痛みが出てきまして、しばらく我慢するものの痛すぎて歩くことになりました。
このあたりのシミュレーション上のペースはキロ8分。歩きを混ぜながらもなんとか維持できるペースでしたので、痛みがなくなれば走り、痛んできたら歩くの繰り返し。


まあそんな騙しも20キロまで。もうそこからは歩くのも精いっぱいになり、時々走るもののすぐに歩く。かばって走っているうちに、左の股関節が痛くなり足が上がらない。

それでも歩き&走りでなんとか前に進む。

マラソンのゼッケンにはコメントを書く欄があって、復興にかける思いを各々が書くのですが、「一歩、一歩、前に進む」という言葉が胸に刺さりました。

そうか、一歩一歩しか進まないよなと。

今の僕も一歩一歩しか進めない。

でも一歩なら出せる一歩なら出せる。

そう言い聞かせて前に進みました。

マラソンって時にとても感傷的になりますね。

5キロのタイムが40分になり、47分になり、55分になり。
ほとんど5キロで1時間かかってる。普段の歩きよりも遅いんじゃないかってくらいのスピード。

^_^
そして40キロの関門をあと1分というとこで抜けました。
ああこれで何とかゴールできるかなと思っていましたが、
あと15分以内で2.195㎞を走らないとならない計算。

普段のタイムならなんてことないですが、ほとんど歩いている今の僕にとってはきつい。それでも走っては歩き、走っては歩きを繰り返して残り500m。
あと5分だぞ!4分だぞ!
と沿道から大きな声で鼓舞されます。
いそげー!いそげー!

時計を見る余裕もなく、まわりで走っている人たちも似たり寄ったりで、そんなーうそでしょ?と現実を見ないような発言しつつもペースがあがり、ラスト200m

まがればゴールだぞー!いそげー!
あと1分!
100m!
あと30秒!
100mならダッシュっで間に合うはず!と痛みを忘れて足を動かしゴールに飛び込もうとしたその時。

前を走っていたランナーの前に係員が飛び出し、大きく腕をひろげ、ここまで!と。
それを真後ろで見つつ、たどり着いたときには、+3秒。

ああ、ゴールできなかった。
ああ、ゴール板を踏ませてもらえなかった。

えええ、あと少しなのに!と残念に思う言葉が口にでるものの、自業自得なのは承知済み。
なんとも行き場のない感情を胸に刻む。

くぐれなかったゴール標識を写真にとる。






止められなかったタイム表示を写真にとる。

僕の時計は止めることができなった。

もちろん完走賞もメダルもなし。

あと3秒。

悔しいという思いと情けないという思いが体にあふれる。

頭に浮かんだのは息子の顔だ。

おとうさん、メダルもらえなかったよ…

かっこいいところ見せたかったけどな。




関門って厳しいですね。

冷静に考えると6時間半もかかっているのでゴールをしたとしてもふがいない成績だったのは間違いないですし、3秒だから惜しいとか思いながらも5時間で走っていればこんなことにならないわけで。

要は足を痛めるほどに練習が不足していたことは否めなく。

愚痴っぽいことをいうのは、このブログまで。

来年リベンジします。

僕の時計をきっちり止めてきます。


来年は笑って終えられるように練習がんばります。


それでは