スイスの安楽死マシン | アメブロなpandaheavenブログ

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最近漫画の先生始めました。
好評です☆

写真を撮ったり映画を見たり。でもやっぱり普通が一番!
みんなも無理しないでね!

こんなことすんのは世界のどっかの倫理観に劣る大国かオランダかスイスだと思ったら、スイスだった。

 

サルコ社は2018年にアート作品として発表された安楽死マシン「SARCO」を本当に作ってしまった。ヴェニス・デザイン2019でモックアップが公開されたSARCOに、安楽死の推進運動を行っている医師、フィリップ・ニチュケが目をつけ、彼の主導のもとで製品化してしまったのだ。

 

形にしちゃったものだから、完成させたくなっちゃうじゃん、って話かよ?

ニチュケは「死の医者」の異名を取る人物で、安楽死の法制化を進める一方、自身の住むオーストラリアで4人の自殺ほう助を行っている。反安楽死団体や警察、医療委員会との衝突が絶えず、2015年には医師免許を焼き捨てるパフォーマンスまで披露した。

SARCOの構造はシンプルだ。カプセルの中に入り、ボタンを押すと液体窒素が揮発、わずか30秒でカプセル内の酸素濃度が21%から1%まで低下する。この間、ユーザーはわずかな陶酔感とぼんやりした感じはするが、窒息の苦しみはなく、十数秒で意識を失い、死に至る。

 SARCOは現在3台が試作され、2022年には販売されると発表されていたが、当初認可を進めていたスイスから待ったをかけられた。同国では、1942年に制定した刑法で利己的な動機による自殺ほう助は刑罰の対象となる。そのため、利己的でなければ自殺ほう助は正当化され、1980年代からNPOによる自殺ほう助が行われてきた経緯がある。

苦しまない・・この魅惑の業の深さ。遠からず、億万長者たちは所持を望みかねないし、世界のどこかで可能になるだろう。

 

「そこにある」技術、という罪深さは、強力な排除の世相なくば、抜け穴を探し出してでも完遂を目論むだろう。いまでさえ、世界は自殺ツーリズムの衝動は抑え込めていない。

 

この業の深さをなんとも思わない命が、望み得た死は、短絡な気がする。