「心に残っている土地を離れることはできない」
素朴で、これ以上削るところのない洗練に満ちた言葉。重さもすごく伴っているし、心根が映り出ていてほとばしってもいる。
自分が心を育成した景色は、その人が心に宿し始めた時から、もう後戻りもしないし、なかったことにもさせたりはしない。
今回の能登震災の事後の政府のあてがいは正直誠意に欠ける間に合わなさを随分感じたし、有事にしてこれでは、日常のありようも推して知るべしといったところで、実に不甲斐なく、力がこもっておらず、心がとても小さく感じる。
その中で、この言葉の萌芽の力強さが輝く。
能登に、この一言が宿れるだけの魅了があるのは、一言さん程度の私でもわかるくらい、いいところだった。
復興復旧には時間を要するでしょうが、元通りにするところと、元より良くなるものを、志には映り込んでくれてるいい言葉ですよこれ。