人って、「他人に見せておいて良い方の自分」っていうのと、「他人には見せときたくない自分」がある気がします。
日常使いの感性は、見せて良い方の自分で振る舞ってるのに、ほんの不意に、なにか差し込まれたみたいに「見せてない方の自分」が漏れ出しちゃう刹那があります。
その時の表情は特別ななにかではなく、ごく普通の、一瞬呆けたかなのような放心に似た顔つきになるし、その後に流れ出てくる「自分の本当の方」なるものが、もはや押し止められなくなってたりする。
「だから隠してたのに」なるものが、自分にも実は厄介でもあり、本当でもあるから、それを拝める機会に居合わせたら、なんだか素敵に良い心地になってしまうんです。
みんな、心当たりのあるものだから。冷やかしたりなんかできない。