文様としての価値、として、名称でしかないと誤認してました。ウロボロス。
創作上の観念だと思ってたら、現象の描写に端を発してたんですね。なんてこった。
ウロボロスとは、自らの尾を飲み込んで環状になったヘビを象った古代のシンボルです。
ヘビは古来、脱皮して成長する様や長い飢えに耐えうる強い生命力から「死と再生」「不老不死」の象徴とされてきました。
そこに古代人はヘビが尾を飲み込む姿をシンボルにことで、始まりも終わりもない完全なものの意味を与えたのです。
ですよね。かっこいいもん。
ウロボロスの起源は、BC1600年頃の古代エジプト文明にまで遡ります。
エジプト神話において、太陽神ラーが夜の航海をする際、旅を妨害する悪の化身アペプから守るために、大蛇の神メヘンがラーを取り囲んで守護する記述が見られます。
これがきっかけとなり、当時のオシリスの神殿の壁に環状に丸まったヘビの図が描かれました。
このシンボルがのちにフェニキアを経て古代ギリシアに伝わり、そこで「ウロボロス(=尾を飲み込むヘビ)」の名前が与えられたのです。
変遷一つとってもでっかい話よね。
歴史になっちゃってる。
単なるシンボル以外の観念を感じるのは、これが忘れ去られずに継続して生き続けた重宝とか通念に足るインパクトなり象徴性が伴ってるからだもんね。
これをあてがうに足るエピソードがそういうものかは私には勘付けませんが、稀有な例証にこれがジャストフィットする事柄があるんだろうなあ。
その後、ウロボロスは「死と再生」や「完全なもの」の意で使われるようになりました
記事の後半は、この身上の諸問題にフォーカスされてますが、やはり前半の観念こそがよそに類さなさが際立ちますね。異常さの象徴でもあり、ある意味突出しきった位置までいけた貴重が伴います。