ハチミツとクローバー10巻より。
はぐちゃんは修チャン先生を選んだ。山田さんは言う
「私・・・はぐちゃんは森田さんのこと好きなんだとばっかり」
真山は答える
「好きなんだと思うよ」
「じ、じゃあなんで?」
「生きる意味が何にかかってるか・・・だと思う」
真山はよどみなく続けて言う。
「それが『恋愛』の人間もいれば好むと好まざるとにかかわらず、なにか『やり遂げねばならないモノ』を持って生まれてしまった人間もいる」
「どっちが正しいとかはなくて、みんな、その瞬間はもう本能にジャッジをゆだねるしかないんだろうな」
正しいことや立派なことだけで世の中が進んでいるんじゃないしいい人とか悪い人なんて定規がほとんど役に立たないものなんかで世の中は突っ走っているんだけど、起こることすべては、ただ、そうなんだから、それは全部、 『本当』なんだから、もう、いいとか悪いじゃないのかもしれないけれど決めて 走った 人にはもう 引き返せない 一本道が ずっと 続くのだ。
そういうのを背負って 人は 人の数だけ走ってる
「修ちゃんの人生をわたしにください」はぐちゃんの言葉はすんなりと正直だった。
この気負いのなさの、その本当さはただ 美しかったので 私は うれしかった。
がんばろ。俺。