ポテトはSのままでも別にいいですけど | アメブロなpandaheavenブログ

アメブロなpandaheavenブログ

最近漫画の先生始めました。
好評です☆

写真を撮ったり映画を見たり。でもやっぱり普通が一番!
みんなも無理しないでね!

image

 

つまるところ、こんだけ試行錯誤して来た「グローバル化」の末端の様相がこれです。お芋ひとつが「もはや届かぬ」のです。生産の話じゃありません、流通過程の齟齬です。半導体もそうだよね?「部分」の滞りで、「全体」が完結しなくなった時代になってる。新居も「トイレ周り」が揃いきれなくて未完成っていう状況もあるそうだし。世界の物流流通で、「完成に至れない」が増えて来た・・ってとこじゃなく、「今後この弊害は断続的に発生する」と見なされ、その回避に世界は動くでしょう。

 東京港のコンテナ埠頭、時おりジョギングやサイクリングの人が通りかかる以外は関係者ばかり。日本を支える玄関口のひとつである。コンテナ不足で世界的な混乱となっているがコンテナはそれなりに積まれているように見える。カラフルで眺めていると楽しい。

 

「いや少ないです。キャンセルが多いですね、船が入らなかったとか」

 

 停車中のトレーラーヘッドに乗ったまま休憩中だというドライバーが語る。キャンセルとは船便が来なくなったことを意味する遅延であれコンテナ船そのもののキャンセルであれ、買い負け以上に深刻なコンテナの「取り負け」はあらゆる日本の食材や資源、部品調達に影響を及ぼしている。彼もまたベテランだそうだが、昔はもっと活気があったという。

「昔と言っても30年くらいですね、もっとすごかった。世界の中心って感じですね」

分かりますか?負け越してるんです。日本の優先順位やごねでは、負けてるんです。世界に。

 規模だけではないのかもしれないが、日本の港がいつの間にか世界から置いてきぼりを食らっていることは数字が証明していた。貿易戦争の拠点のはずなのに。

「日本の港は20位以内にも入ってません。これ、もっと知られていいと思うんですけど」

準備と投資をして来ないで来たうちに、「凌ぎ」ばかりで回避して来たツケは、こういう有事に顕在化します。投資してないんだから、当然負けるという当たり前。

国土交通省の『世界の港湾別コンテナ取扱個数ランキング』によれば1980年に神戸港が4位、横浜港が13位、東京港が18位だったのが2019年にはすべて圏外、つまり「世界的な港」というのが日本から消えて久しいということだ。

出貨と入貨(輸移出入)の合計値だが、他の基準でも上位に日本の港は登場しない。ちなみに2019年は東京港39位、横浜港61位、神戸港67位、名古屋港68位、大阪港80位である。正直、筆者の記憶にあった「世界の中心」日本という国の順位とは遠くかけ離れている

「2020年なんてコロナ禍でさらに差がついてます。経済回したほうが勝ちなんです」

なぜこの深刻は放置されているのか。このグローバル化の変容の最中を「こっちは置いといていい」が意図的なら、それもいい。正直、「グローバル化」はなにかかしかの終焉を感じるし。規模の大きさは、被害の大きさにも直結する中、ある賢明からでた判断と思いたい・・・でも「ものが入って来ない」国にはなるかもね。

「だからアメリカと中国の間だけで運びたがるわけです。気軽に日本に寄ってもらうなんて昔の話ですよ、向こうからすれば日本に寄るのは割に合わないですからね。

 

 筆者はこれまでも日本の「食の安全保障」について『憂国の商社マンが明かす「日本、買い負け」の現実 肉も魚も油も豆も中国に流れる』『商社マンが明かす世界食料争奪戦の現場 日本がこのままでは「第二の敗戦」も』で書いてきたが、こうした生活の実感として明確な事態と数字に対し、あまりに無頓着過ぎたのでは、という思いからである。

「貿易は戦争ですからね、北東アジアのハブ港という立ち位置の韓国と、東南アジアのハブ港として圧倒的なシンガポール、両者は見越していたということですよ」

けど多分、これ由来で滅びもする。

ほぼ世界の上位を占める中国の港とともに両港の存在は圧倒的だ。とくに韓国の釜山港は国家プロジェクトとして「北東アジアのハブ港」を目指した。日本のいわゆる京浜港(東京、横浜、川崎)、阪神港(神戸、大阪)に伊勢湾(名古屋港、四日市港)を足してもかなわない。それにしてもこの10年、日本は「気づいたら敗北」が多すぎる

(中略)

日本も「スーパー中枢港湾」「国際コンテナ戦略港湾」として2000年前後から取り組んで来たが、先のランキングや数字が示すとおりの「敗北」である。

日本のロジスティクスは東南アジアより遅れてます。なんでこうも輸送を大事にしてこなかったのか

どう見越しとくか?如何の話なので、一概に悲観するべきデモナイかもね。

極端さはある意味目を引くし、一時の繁栄には天上知らずな酔いも伴うけれど、「買った理由で負けていく」事を思うと、存外悪い手配には思えて来ない。

 

近視的な「乗っかかり」はアジアって上手みたいに騒ぐけれど、「ゲームチェンジャー」だったことはないし、「ゴールポストの移動」に「グローバル化」が含まれるとき、現状の優位さが「致命」になるやもしれません。優位者は常々疎まれるものだし、ヨーロッパなんかのこうした事柄への淡白さも、妙に気になります。

「マクドナルドに限った話ではありませんがね、あれだけの巨大企業でもうまく回せないのが(現代の)コンテナ物流です。まして日本向け、当分ポテトはSのままですね」

 筆者が聞きたかったマクドナルトの話を絡めてくれたが、2021年末のポテト(M・L)休止騒動も冷めやらぬ中、再びフライドポテトは約2900店舗でSサイズのみ提供に追い込まれた。この取材の直後、短期間とはいえハッシュポテトも休止だという。カナダの水害による港の混乱に人手不足とコンテナ不足でまともに船が出られない。コンテナ船があってもコンテナが足りない上に港湾作業員もコロナと人手不足による他業種との奪い合いで足りなくなっている。空輸で一時的にしのいだが、あくまで限定的な処置、長期化するとなれば今回のように一ヶ月の休止(予定)もやむを得ないということか。

「マックとは別の話ですが、コンテナ船が港に入れないで一週間も洋上待機とかあります」

こういった局面で「うん、別にいいよ」っていうのも智慧だと思うのです。別にいいもん、これくらい。

「仕組みに支障あり」を市場原理が放置するとも思えないし、意図的で人為的な優位さは、けっこう周りがやっかむからね。ここで突出するってのは「悪目立ち」でもあります。こらえるとこはこらえていい。シングルイシューでヤイヤイするのも大人げないし。

 

ま、アメリカはね、こーゆーの、するから。看過ね。