●自己表現は精神を細分化するだけであり、 それはどこにも到達しない「回転木馬のデッドヒート」村上春樹著・序文より 気負うでなく、誇るでなく、ただ淡々とそうである、とし、世間に言う発散や解放や昇華などといった輝きを虚構であるかのようなすげなさで「そうなんだもん」とポツリと書いてる。 これはそうだな、と思えた。この「スルリ感」がよかった。嘘でなく、こっちが心のどこかでこっそりそうである、というものを言う人は信じられる。作家がこれを書いてるのがまたいい。 回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫) Amazon(アマゾン) 638円 回転木馬のデッド・ヒートRMX (ダ・ヴィンチ・ブックス) Amazon(アマゾン) 1,748〜2,980円 回転木馬のデッドヒート Amazon(アマゾン) 150円