悲しかったなあ。あんなにいい人が、あんなに面白かった人が、最後に病気で逝ってしまうなんて、誰も想像しなかったから、驚きも大きかった。なにより、「町から本当に人がいなくなった」のは、彼が亡くなった前後を境にする。くっきりと、彼とのお別れに、日本中が一本線を引いていました。
「ここから、以前」「ここから、以後」今の日本のどの政治家でも、こんなに目に見える線は引けなかったでしょう。彼の愛され方、慕われ方そのものが、失われました。
あの時からわずかに時間が進み、いま日本はあちこちで志村さんと同じ病気を発症し、罹患し続けています。「収入のために、怖がっていられない」という言い訳をして、若者も家庭の大黒柱も電車に乗って移動しています。夏なのにマスクをしてる変な風景の始まり。
志村さんが亡くなっても、こういう過ごし方しか、僕らはできないんでしょうかね。