倉庫からDVDが出てきて、ついつい見てしまった。ジャン・イブ・エスコフィエのカメラがどうして成り立つんでしょう。黒みの暗がりにキャストの顔はほとんど写ってないのに、観客側が「いや、映ってる筈だ」と探させるような映像。トリッキーに見える時と、洗練が混在した映像が、なんでああも繋がるんだろう。しかも目が離せない。
作品中、アレックスに振られるリーズが終始カッコイイ。青白いフィルム質感といい、のちに「ポンヌフの恋人」に続く三部作中盤なのに、最高傑作だもの。STBOという作中のエイズを予感させる病気もなんだか今時のモチーフで古くみえない。