「あんたも、待ってる人がいるんだから、居場所があるんだから、探していくといいわ。それが一番いいものなんだから。」(フェイ・ヴァレンタイン)


自分の昔のビデオを観るフェイは、自分の過去についての手がかりを求めて、エド共に地球へ。そこで彼女達が見つけたものは、、、みたいなお話。


これ、結構泣ける回だと思うんですよね。

自分の帰れる場所を必死で探すフェイ。

エドには実は帰る場所(孤児院)があり、かつ、父親まで見つかり、それはそれでフェイはまた孤独に。

自分のことを知る昔のクラスメイトのサリィに出会うけど、遥かに歳をとってしまい孫までいるサリィに「幽霊かと思った」とか「未練のある場所に出るって言うでしょ?」とか悪気のない、でも傷つく言葉を言われて、昔の自分の事を聞けなくなって走り去ってしまう所なんて、かなり哀しいです。


戻りつつある記憶の糸を手繰り寄せながらたどり着いた我が家は跡形もなくなっていて、自分の部屋のあった場所に線を引いて横になるフェイがまた悲しい。


そんなフェイがエドに言ったのが上のセリフ。「いいものあげる」と言われたエドがこの言葉をフェイからもらって、いろんな事を考えて、自分の父に会うために手を尽くしたりしたのかなぁと。なので、エドはビバップ を降りた後、常に放浪状態の父を探しに行ったのかなぁと、私は思ってます。

アインに「もう戻れないかも知れないんだよ?」と話していることから、いずれまた戻れるなら戻る気があるのかなぁとも思います。


アインはアインで、あれでも人間よりも高度な情報処理のできる犬なので、彼なりに考え抜いた上で、エドを手助けするためにエドについて行ったのかなぁと思ってます。


で、エドとアインが降りた事を無言で受け止め食事を取るジェットとスパイクがまたやるせない。


エドの父親はかなりパンチが効いたキャラではありましたが、それよりもフェイとエドを主役としたストーリーの流れや細かい演出がとてもよくできていると思います。


面白いのはフェイが主役のSession#3は「ホンキィ・トンク・ウィメン」と複数形で、エドとフェイの2人を主役にした今回は「ハード・ラック・ウーマン」と単数形。

多分意図的なタイトルだと思うんですが、今回はその意図までは考察が及ばず。

もう少し精観して、次の機会に考察してみます。