厳しい言い方をすると二次創作に過ぎなかった作品。
クランバトル、キャラクターとかのオリジナル性を強く打ち出せずに結局は、「我々のよく知るガンダムのifストーリー」にしかなりませんでした。
もちろんずば抜けて上質なifストーリーで、我々のような古くからのガノタを喜ばせるような様々なギミックに溢れてはいましたが、あくまでもそれはノスタルジーを刺激するだけで、新しいモノではなかった。
マチュやエグザベのような主役級のキャラはもちろん、シイコのような特筆に値するであろうオリジナルキャラも深掘りできず、中途半端な描写にしかなってない気がします。
(そういう意味では一番可哀想なのはコモリ・ハーコート少尉だと思う)
モビルスーツ二機によるクランバトルという面白そうなオリジナル要素も、話数が進むにつれ、「あれって要らなかったんじゃね?」的な扱いになってしまい、残念。
やはり、富野ガンダムが偉大すぎて、引きづられてしまうのかなぁ。
ひきづられなかった台詞回しなんかは、ほぼエヴァですしね。
上質なだし、豪華に過ぎるけど、その分やはり残念な二次創作。
それなのに「何度繰り返してもシャアが白いモビルスーツに殺されてしまう」世界を変えるためにララァは世界を作り替えますが、これ、原作と違うし、これを認めてしまうと、原作が嘘歴史になるという最悪設定。
こういうのは好かんですね。
あまり日の目を浴びなかったシャリア・ブルに脚光を浴びせたりは確かに面白かったんですが。
「ガンダム」として観るから色々残念なだけで、「超豪華な、プロが作ったガンダムの二次創作」として観れば、これほど贅沢で見事な作品はありません。
厳しい事いっぱい書きましたが、全12話で、続編の匂いも全く出さずに、きっちり終わらせたのは超評価しますし、円盤出たらきっと買います(笑)