吸血髑髏船 | pandachioの好奇心ブログ

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硫酸アルジホルム・・・。エイリアンもびっくりの強力な溶解力を持つ薬品である。

勿論架空の薬品であるが、劇中では「エイリアン」の様な描写がありーの、結果的には貨物船「竜王丸」を丸々一隻溶かして沈没させてしまう。貨物船一隻だよ!

話を整理しよう。

貨物船、竜王丸には大量の金塊が積まれていたが、5人組の海賊に襲われ、乗組員は全員殺害され、金塊は強奪されてしまった。

最初、ぎこちなく電着マシンガンをぶっ放すイカれた犯人が、内田朝雄だと全く気付かなかった。他、金子信雄、小池朝雄、山本紀彦と名優揃いの犯人グループ。そしてそのボスは・・・。

松岡きっこは双子姉妹の姉で、船医西村晃の妻。他の乗組員同様に殺されてしまうが、亡霊と化し、同じ松岡きっこ演ずる妹の前に訪れ、憑依してしまう。

そして、姉=妹の復讐が始まった。
御主人谷隼人が超亭主関白で有名な松岡きっこさん、大変お美しい。

5人の金塊強奪犯は、それぞれ悠々自適な生活を送っていたが、やがて一人づつ復讐の対象となり、殺害されていく。

中盤で、海中で見つかる、足を鎖で繋がれた白骨の群れ。しかしこのドクロ、何ちゅう造形っであるか。ちょっとドイヒーな感じである。

ボスの正体が明かされ、アット驚く展開へ。
何と、金子信雄とボスは、中国で諜報活動をしていたらしい。

皆の前へ漂流船となって現れた竜王丸。その中では、死んでいる(のかどうか、最早わからない)のに美しい状態を維持している姉が横たわっていた。なぜ美しい状態を維持できていたのか? それは実は生きていた船医、西村晃が、自分の血を輸血していたからで、3年もの間、彼は船室の中でゴチャゴチャと実験と研究を積み重ねてきたのである。

その一つが、題初の「硫酸アルジホルム」。超強力な溶解液で、まず金子信雄が溶けてしまいました。その次の餌食がボスの○○。

ところが、ドサクサで薬品タンクを割ってしまい、大量の硫酸アルジホルムが流出。船体が溶け始めた。

この辺は特撮チームの腕の見せどころで、人間や床が溶け落ちていくところなんざ「エイリアン」シリーズと変わらない。

入川保則(病魔で死ぬまで現役でおられた執念の名優さん)が助けに来て、メデタシメデタシと思ったのに、何故か松岡きっこは入川を海へ突き飛ばしてしまう。

復讐を遂げた松岡きっこは、溶けていく竜王丸と、運命を共にするのだった。

監督は松野宏軌。必殺シリーズで有名な方だ。

怪談のようで、サスペンスのようで、特撮もののようで・・・。

面白い映画でした。