ある日突然、
高校2年生の姉が家出をした。
その大事件が起きたのは、
私が中学3年生で、
高校受験が迫る寒い冬頃のこと。
姉に交際相手がいる事が両親にバレて
家中大騒ぎになった。
お相手は・・・
3つ年上のスナック経営者、
アウディに乗る、高校中退の方。
両親が賛成するはずが無い。
バレた以上お付きあいは難しい。
姉は彼氏と相談して逃避行を決行した。
市内にアパートを借りて同棲を始めたのだ。
現在でも十分に驚く出来事だが、
当時の感覚なら、大真面目に
”命懸けの逃避行”だ。
姉を探し出すと言っても
携帯電話、インターネット等無い時代に
何かを探す事は、とても大変で難しい事。
姉の友人に電話をしても、手掛かりが無い。
両親はまだ30代と若く、体力も十分だったので
昼夜を問わず探し回った。
何処をどう探したのか分からないが、
1週間後、
ついに姉は発見されて家に連れ戻された。
それから姉は家から出る事を禁じられて
軟禁状態が続いた。
そして、
受験生の私に向かって、
実母が命じたのは
姉の動向を逐一見張り
報告すること。
信じられない・・・・
私に配慮など何も無かった。
実母の目の中にいつも私はいないんだ。
高校受験の当日もいつも通り
実母は起きて来なかった。
応援も見送りも無く、
切なく寂しい気持ちで家を出た。