mommy | 黄 昏 ハ ン ド メ イ ド 。

黄 昏 ハ ン ド メ イ ド 。

耕 せ ば ま た よ み が え る 星 だ か ら ぼ く ら は 両 手 を も っ て 生 ま れ た

{682AD202-FEDC-4759-87C9-529F032152E2}

「Mommy/マミー」

原題:Mommy
公開:2014年
製作国:カナダ
監督:グサヴィエ・ドラン
脚本:グサヴィエ・ドラン
出演:アンヌ・ドルヴァル
         スザンヌ・クレマン
         アントワン=オリヴィエ・ピロン


2015年、障害児の親に対し、育児を放棄し施設に入れる権利を保障する法律が制定された、もうひとつのカナダ。

その法律によって運命を大きく左右される母と子の物語。


音楽の使い方が良く、映像もポップだが、描かれる物語はかなりヘビー。

発達障害の息子を女手ひとつで育て、生活もかつかつ、頼る相手もいない母親のダイ。

息子は思春期に入り精神的にも難しく、身体は母親では太刀打ちできないほどたくましくなっていく。


母は息子が大好きで。息子も母が大好きで。

だけどどうにもならない思いが、時々刃のようにぶつかり合う。

私も思春期の息子を持つ母親だが、母と息子というのは良くも悪くも濃いと感じる。

その濃さというものが本当によく描かれていると思う。


アンヌ・ドルヴァル演じる母親・ダイの、なにかに追われているような焦燥感がとてもリアル。

いつ何をしでかすかわからない息子。周りからの視線。何も見えない将来。

そういったものにいつも怯えながら、そんな弱さを誰にも見せられず、ただ、毎日に急かされている。


そんなピリピリしたダイの空気は、繊細にスティーヴに伝わる。

そんな2人の間に入り込んだ隣人・カイラの存在は、親子にとって救世主だった。

濃すぎる母と子の間に必要なのは、お金でも時間でも距離でもなく、笑い飛ばしてくれる存在なのだ。


広がる世界とWONDERWALLにはやられた。

でも広がった世界がまた小さくなっていく時の、なんとも言えない寂しさのようなものが、いちばん心に残った。