モンスター。 | 黄 昏 ハ ン ド メ イ ド 。

黄 昏 ハ ン ド メ イ ド 。

耕 せ ば ま た よ み が え る 星 だ か ら ぼ く ら は 両 手 を も っ て 生 ま れ た




モンスター

2003年 アメリカ、ドイツ

監督・脚本:パティ・ジェンキンス

出演:シャーリーズ・セロン、クリスティナ・リッチ



実在したアメリカ史上初の女性連続殺人犯
アイリーン・ウォーノスの生涯を映画化した作品。

始まり方はとても良かったんですが
全体的に映像も音楽も普通。

シャーリーズ・セロンがこの作品のために1
0kg以上も体重を増やし
鬼気迫る演技を見せています。

恋人役のクリスティーナ・リッチも
とてもいい演技をしていて
2人の女優のぶつかり合いのような作品でした。


実話を映画化する場合大前提であるのが
作り手の感情を入れないことだと私は思っています。

でも、この作品からはどうしても
作り手のアイリーンへの感情を感じてしまうのです。


私たちの歩く道は一見舗装されたきれいな道に見えて
そこらじゅうにたくさんの泥沼が
ぼこぼこと大きな口をあけて潜んでいる。

それに気付かないまま私たちは歩き続け
気付かないうちにその泥沼に足をとられることもある。

すぐにそこから抜け出し
靴にこびりついた泥にも気付かないまま
そのまま歩き続ける人もいれば
そこから抜け出そうともがけばもがくほど
深く沈みこんでいく人もいるのでしょう。


その差はなんなのだろう、といつも思う。

きっとそこにはなんの差もない。

誰もが沈みこんでしまう可能性と
抜け出せる可能性を持っているのだと思います。

アイリーンはそこから抜け出せなかった。

その結果、たくさんの人間の命を奪った。

それが事実。

それ以外のなにものでもない。

この映画はあまりにもアイリーンに同情的。

その点がどうしても許せなかった。

もっと乾いた目で、彼女を映してほしかった。


彼女が最後に人を殺す場面と
恋人セルビーと別れるときに
泣きながらアイリーンが語った言葉が印象的でした。