小学生だったある日の土曜日。
学校で普段あまりはなしをしなかった女の子が突然話しかけてきた。
「昨日、お父さんが家の電話を投げて壊した」
当日の私はそれを聞いてもあまり状況がわからず
「なんでお父さんが電話なげたりするん?」
当時の私は、大人が電話を投げる理由が全く分からなかったから、その子のお父さんがなんでそんな事したのか不思議だった。
シンプルに疑問だった。
その子は
電話以外にもお父さんが色々壊す
って話をしてくれた。
私はそれを聞いて、何て答えたか記憶にないけど、家に帰ってお母さんにその子から聞いた話をそのまま話した。
お母さんに
「その話はあんまり他の子にしたらあかん。
あんたもあんまりその子に関わったらあかん」
って言われたのは覚えてる。
月曜日、学校に行ったら、その子はいなかった。
先生が
「〇〇さんは転校しました」
とだけ言っていた。
普通、クラスメイトが転校する時は、お別れ会をしたり、お別れ文集作ったりして見送ってきたので、なんか変なのって感じではいたけど、日が経っていき、その子の事を思い出す事も減って行った。
何十年も経って、ふと、その子の事を思い出した。
そして、あぁ、あの子は父親から逃げるために突然引越したんだな。
普段あまり話した事ない子だったけど、急に話をしてくれたのは、あの子なりのお別れやったんだろうな。。。
って事に気づいた。
今更何もできないし、もう会える事はないかもやけど、なるべく平穏に暮らしていて欲しいと心から祈ってます。