ベルセルク① | NOTE

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本と映画とコスメについて。映画の☆は10点満点で独断と偏見に基づき採点してます。

最近ベルセルクというマンガを読んでますが、なかなか面白い。
1回流し読みしただけなので誤読してるところや読み込みの浅いところ
読み飛ばしてるところ
(ガッツと新しい仲間たちのとこなどは時間がなくて飛ばし気味です、すまぬ)
などなどがあるので、時間を見つけてまたきちんと読むつもりですが
とりあえず現時点の感想などをメモっとこう。
まずこの作品を読んでみて1番印象に残ったのは
『運命に抗い、自身の力で道を切り開く』
というようなことでしょうか。多分これが作品のテーマなんだと思う。
運命というのは作中の「因果律」という言葉と置き換えてもいいと思う。
なんとなくこのテーマが私の心を打ったんだな。
それから、どんな人物・事象にも二面性があるというところ。
この作品には完全な善とか完全な悪というものは登場していないように思う。
残虐非道な行いに手を染めている者であっても
そこに至る悲劇が描かれていることが多いし
一応善に近い存在と思われる主人公にも悪に取り込まれそうになる時が度々ある。
先ほどのテーマと合わせて
どんな人間も本人の意思次第で善になったり悪になったりする
可能性があることが示唆されている。
元々ホラーとかおどろおどろしいものが苦手な私なので
正直言ってこの作品の残酷な描写を読むのは得意じゃない。
でも、それでも読む価値のある作品だと感じた。
以下、未読の方からするとネタバレもあると思いますのでご注意を。



ネットで検索してみるとベルセルクに関しては様々な考察があります。
結構前から連載されている作品なので熱心な読者の方がたくさんいると思う。
髑髏の騎士って誰なのよ?とか
ゴッドハンドの設定ってどうなってるの?などなど
気になることがありすぎますが
難しい考察はなるべく他の方におまかせするとして
ネット上の意見なども踏まえつつなんとなく今後を予想してみよう。


今ガッツがベヘリットを1つ持っています。
最初はベヘリット集めの旅になるのかなって思ってたんですが
(ドラゴンボール的な感じで)
そういうお仕事は髑髏の騎士がやっているようなのでどうもこれは違うと。
そうすると、いつかこのベヘリットを使う機会が出てくるのは間違いないと思う。
烙印を押されたものが蝕を起こせるのかはちょっと謎なので
ガッツが使うのかはよくわかりませんが、もしかしたらガッツ一行の誰かが使うのか?
現在ガッツ一行は人数も増え、それなりに親しくなってきた。
となると、第二の鷹の団のような大事な存在になっているわけで(((( ;°Д°))))
仲間を生贄に捧げるかどうか迫られる展開があるのかもしれない。。。
鷹の団の時は全体的に回想シーンということもあってか
それほど団員同士の絆にページを割いていたわけではなかったけど
それでもあれだけショッキングな展開となったわけで。
これだけ丁寧に描かれた旅の仲間たちに蝕の危機が訪れたとしたら
想像するだけで恐ろしいですが、ある意味「蝕」はこの漫画の見せ場ですからねー
多分もう一度あれに近い状況が起きるのではないかと推察。
螺旋というのもこの作品のキーワードになっている点からも
似たような出来事が繰り返されるというのは大いにありうる。
ただし、土壇場で蝕を回避する展開になると
(最初に登場した使徒の伯爵?の時みたいな感じで)
希望的予測をしたいところだけど
助かってほしいと思わせるキャラでも容赦ない展開も多々ある作品なので…はい。

ところで一度使ったベヘリットってどうなるんでしょうか?基本再利用?
転生した使徒たちがその後もずっと持ちっぱなしなら
新たな人がベヘリットを手にする機会はそうそうないですよね。
でも髑髏の騎士は使徒狩りをして集めてる風だったし
実際に伯爵が持ってたものはバルガスが盗んだという話だったので
転生後は皆持ってるんだろうな。
それでうっかりなくしたのを目ざとく占い師とか旅の商人が見つけて
将来性のある人に売りさばくという話なのかw
ドラゴンボールみたいに使ったらどこかにとんでいくっていう方がすっきりするよね。
あ、ということは今もグリフィスは覇王の卵を持っているんだろうか。


話を戻して
<髑髏の騎士の正体はいったい誰なのか?>という定番の話題。
私はここは素直に1000年前の覇王ことガイゼリックだと思う。
普通に考えて人間が1000年生きるわけはないので
現在は普通の人間ではない存在になっているのでしょう。
パックが彼と出会ったときに妖精の気配を感じ取っていたので
多分花吹雪く王あたりの力が関係しているのかな。
現在の彼は魔女であるフローラとエルフの力を借りてゴッドハンドたちに対抗しているところ。
多分ガッツのゴッドハンド攻略もこれと同じことになると思う。
つまりシールケの力とエルフの力と最後は仲間の元気玉的なw

ここで次の疑問。
<なんでガイゼリックは今こんなことになっているのか。>
作中に出てきた1000年前の伝承からすると
王であるガイゼリックに楯突いた賢者という人がいて
ガイゼリックは賢者を断罪の塔で拷問した。
賢者は王を滅ぼすように4人か5人の天使を呼び出したというような話になっている。
ここでいう天使を呼び出したっていうのは恐らく蝕を起こしたということですよね。
再生の塔の地下に烙印のある遺体が残っていたことからも
過去のミッドランドで蝕に似た出来事が起きたことは間違いない。
この伝承が面白いのは、悪いのは王で賢者側が善人のような言われ方をしていることですよね。
仮に王が悪政を行っていたとしても
賢者が蝕を起こしたということは生贄として誰かが犠牲になったことになるので
その点で賢者を善人扱いするのは難しいわけでその辺りが大変興味深い。
ゴッドハンドのボイドもなぜか天使長と呼ばれているし
どうみても悪人風な皆さんがなぜ天使扱いなのかという疑問。
単に字面どおり天からの使いで天使ということなのか
あるいはもっと深い意味があるのか。
なんとなくだけど、善と悪は表裏一体、みたいなそういうことかなって気もする。
例えば1つの事象をみるときに
片方の視点から見れば善であることも
逆の視点でみれば悪ということもありうるわけで
そういう話になるのかなあ?
なんかこのへんの天使という言葉の使い方がちょっと気になります。
あるいは勝者の歴史とかね。
天使を呼び出したことで何らかの形で賢者がガイゼリックに勝利し
ガイゼリックを追い出すことに成功したので
後世に残す歴史には自分=賢者の都合のいいように話を脚色したとかね。
これは実際に歴史上よくあることなのでこういう設定もまあありうるかな。

次の疑問。
<ボイドって誰?>
ボイドと髑髏の騎士は浅からぬ因縁を持っているという設定のようです。
ということは2人は人間だった時代からの知り合いである可能性が高い、
髑髏の騎士=ガイゼリック
と考えるならば
ボイド=賢者
と考えるのが自然な流れになります。
呼び出された天使とガイゼリックはそれまで接点がなかっただろうし。
あるいはすごく極端な予想をすると
ガイゼリック=髑髏の騎士=ボイド
ってこともあるのかな!?
どういう意味かというと
元はガイゼリックという1人の人物だったんだけど
髑髏の騎士とボイドに分裂してしまった?みたいな。
さすがにこれはないかw賢者が行方不明になってしまうし。
でも髑髏の騎士とボイドの関係は
そのままガッツとフェムト(グリフィス)の関係になると思う。
とするとやっぱ2人は別人格ということになるかな。
別人格であるけれどもかつてとても近しい存在で
愛憎半ばで対立することになってしまった。多分こんなところでしょう。

<ゴッドハンドってそもそもどういうシステムなんだろう?>
さっきの天使=ゴッドハンドと考えると
ボイド以前にすでに4人か5人のゴッドハンドが存在していたということになり
ボイドが転生した時はボイドが1番の新入りで計5人か6人になっていたはず。
216年ごとに1人ずつゴッドハンドが増えていくので
普通に考えるとすでに10人近くに増えてるはずなのに
グリフィス転生時点では4人しかいなかったので
皆そこであれれ??となるわけですね。
私の勝手な勘ではある一定の時点でリセットするのではないかな、って思ってます。
ゴッドハンド的に受肉する1000年という数字は一区切りのような感じがするので
1000年に1回何かを成し遂げて
皆一度現世に転生し
再びベヘリットの力で1人ずつ戻ってくるというようなシステムなのかな、と。
だから中身としては同じメンバーが現世と異次元の世界?をグルグルしてる感じ。
何でこう思ったかというと
グリフィスが蝕を起こす前に何度か他の4人のゴッドハンドの姿が脳内によぎりますよね。
あれが前世?の記憶のフラッシュバックという風に受け取れたので。
確か「彼の地でまた会おう」みたいな誰かの声つきで。
ということはそこでは一旦別れて、また別の場所で会うという意味にとれます。
なのでグルグル転生してるのかなって感じがした。
もしかしたらゴッドハンドの誰かがグリフィスに都合よく幻を見せただけかもしれませんが。

あるいは賢者が天使を呼び出した時にはまだゴッドハンドはいなかったという説。
この考え方は丁寧に考察されているサイトがあるのでここでは省きますがw
すごくよく考えてあって説得力があったな。
要するに、最初のゴッドハンドはボイドであって
前世からグルグルとかそういうことではなく、ボイド後1人ずつ増えていった。
今までゴッドハンドを転生させるための蝕はトータル5回しか起きていないという説ですね。
これはファルネーゼ達が語っている黙示録の内容の中で
「五度太陽が死せるとき」とはっきり語っているので
素直に受け取れば蝕は今まで5回しか起きていないということとも符合する。
なんでボイドの頃からそんなシステムができたのかというと
多分そのシステムを作り出したのが他ならないボイドなのだろうと。
人間時代には賢者と呼ばれ、転生後もあれだけ大きな頭脳を持っていることから
大変賢い人物なのだろうことは容易に予測ができます。
そんな彼が受け入れがたい現状を克服するための方法として編み出してしまったのではないか。
そうであれば髑髏の騎士がボイドを目の敵にするのもわかります。


<グリフィスは何をやろうとしてるの?>
さっきの黙示録の続きに
「御使いは闇の鷹なり。
 罪深き黒き羊達の主にして
 盲目の白き羊達の王
 世界に暗黒の時代を呼ぶものなり」
と続いています。
鷹とあるしこれは間違いなくグリフィスのことでしょう。
罪深き黒き羊達=使徒で
グリフィスが使徒のリーダーということだと思いますし
盲目の白き羊達=現世のグリフィス信奉者
を示していると思われます。
そんでもって暗黒の時代を呼んじゃうよと予言されている。
今のところグリフィスのやっていることって謎な部分が多いんですよね。
とりあえずの目標として国を手に入れようとしているのはわかるけどもw
ガニシュカとのやりとりから現世と幽界をつなげることが1つの目的だったことはわかった。
これによって世界を混沌としたものにすることが
彼がずっと望んでいた国を手に入れるということにつながるのかどうか…。

それから今後シャルロットに大きな役割があるのではないかと思ったりする。
人間時代のグリフィスがシャルロットを望んだのは
自分の野望を実現するには手っ取り早く王女様と結婚すればいいという
いわゆる成り上がりが目的だったと思います。
でも今回の場合は果たしてそれだけが目的なのか。
確かにシャルロットを手中にすることで目標達成は容易になったと思いますが
はっきりいって現在のグリフィスなら不可能なことは何もないでしょう。
わざわざシャルロットと結婚せずとも
多分国(彼の言う国が何を指すのか正確にはわからないけど)は手に入るだろう。
でもシャルロットに関してだけは転生前と同じ選択をしている。
そこでミッドランド王家がガイゼリックの唯一の血族というのが何となく気になる。
多分統一の暁にはその血縁が何か関わる事態が起きるのではないか、と妄想。

もうちょっとガッツやグリフィスについて書いてみたいので
続く…かも?

それにしても、長年の読者の人は大変だなあ。
ガラスの仮面の愛読者とどっちがより過酷かは断言できないけども
出版社が同じという点は見逃せないw
ガラスの仮面はベルセルクと違ってもうほぼ終盤なんですよ。
あとちょっとで終わるんでしょ?ってところで生殺しのような目にあっているw
未刊行エピソードが大量にあったり
しかもそのストーリーとは違う内容で新しく本になったので
パラレルな2つのストーリーが存在するんですよね、ガラスの仮面ってwww
連載と単行本で内容が全然違うとかは普通にあるし
もはや美内先生に関してはなんでもありうるっていうのが読者の共通認識ですかね。
何年も何の音沙汰もなしってことは普通にありましたから
たまに連載があるらしい?ベルセルクの方がまだいいのかも??
私が読んだ少女漫画で未完で印象的なのはいたキスとかね。
あれも多分完結間近だったとは思うけどね…あちらはほんとに切なかったね。
でもあそこで終わっても本当にいい作品という評価は変わらないなあ。
ベルセルクは今が37巻だから完結するとしたら50巻くらいですかね??
…うむ。