MBA取得を目指して留学する日本人はMBA向け人材コンサルAXIOMの調査によると、毎年、200人程度。調査の網にかからない人が仮に100人いたとしても合計300人程度しかいません。
それに対し、国内MBAの主だったところで、慶應ビジネススクールのMBAは100人、エグゼクティブMBAは40人、一橋大学ICSのMBAは50人、IUJのMBAは90人。グロービス経営大学院のMBA(Full-time & Part-time)は640人。他にも多くの大学・ビジネススクールがMBAコースを開設しているので、国内MBAに入学する人は毎年1,500人はいるんじゃないでしょうか?学校毎に日本人の比率は異なりますが、仮にその50~70%が日本人だとして、国内MBAに入学する日本人は毎年750~1,000人程度いることになります。
また、国内で働きつつ海外MBAのオンラインコースで勉強される方も更にいるはずです。
いずれにせよMBAコースに入学される日本人は毎年1,000~1,300人程度の規模感であり、MBAの主なターゲットである20代、30代の人口を考えると、日本人でMBAを勉強している方はたいしていないことが分かると思います。そこで、今回はMBAをよくご存知でない方にも何となくMBAが何であるか分かるように、よく聞かれる質問について答えたいと思います。
Q1 MBAって何?
Master of Business Administrationの略で、日本語だと経営管理修士です。従って、MBAは資格ではなく学位です。弁護士や会計士は資格ですが、MBAは資格ではないので、それをもっていたからといって何かができるというものではありません。MBAは経営幹部を目指す方が自己研鑽の為に取得する傾向にあり、且つ楽天の三木谷氏やライフネット生命の岩瀬氏など、MBAを取得した経営者が活躍してきたことから、MBAを経営者になる為の資格のようなもの、と誤解されている方もいらっしゃいますが、実際は資格ではなく学位です。
Q2 MBA取得したら経営コンサルや投資銀行で働くんでしょ?
これもよくある誤解だと思います。実際のところMBAは特定の業界に就職することをターゲットにした専攻ではありませんし、ビジネススクールのホームページを見て頂ければMBA卒業後は多様なキャリアの選択肢があることが分かると思います。最近では社会的課題の解決に取り組む為にNGOなどに就職する方もいらっしゃいます。私も今は途上国の開発という分野で働いています。MBA取得後に就職せず、起業される方も一定数いらっしゃいます。
(続く)