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二人揃って院長様のいる教会に着いた。
ミニョはアフリカに行く前に一度訪れていたがミナムがここを訪ねたのは何年ぶりなのかもわからない。
「懐かしいなぁ」ミナムの言葉を聞いてミニョは“クスッ”と笑った。
「なんか可笑しいか?」
「大人びた言葉で・・・。」
「ここに居た時に比べれば大人になったんだ。ミニョはまだまだお子ちゃまだけどな」
からかうようにミニョの方を向いた。
「私のことを子供だって言うならオッパも子供です。双子なんですから」頬を膨らまして睨んだ。
ふと前を見ると院長様が歩いてきた。
姿を見るなりミニョは院長様に向かって走り出し、抱きついた。
「院長様、お久しぶりです。お元気でしたか?」
「お帰り、ジェンマ。顔を見せてちょうだい」
ゆっくりとミニョの両腕を摩りながら
「いつ帰ってきましたか?。元気でしたか?」
「昨日帰って来ました。アフリカでは他のスタッフとたくさんの子供達に囲まれて生活し、ボランティアをさせていただきました」
「あれから一年経ちましたか・・・。良く頑張りましたね」
優しい言葉を掛けてもらいミニョは嬉しくて涙が出てきた。
少し距離をおいていたミナムが近づき
「ご無沙汰していました。随分ミニョがお世話になったようで有難うございました」
格好こそ違うがミニョと同じ顔のミナムを見て
「久しぶりですね。頑張っているようですね」
「はい。ミニョには随分嫌な思いや苦労を掛けましたがこれからは仲良く力を合わせて頑張って行こうと思っています。これからもミニョがご迷惑をお掛けするかもしれませんが宜しくお願いします」
ミナムは院長様に深々と頭を下げた。
「ご迷惑だなんて・・・。あなた達は私にとって子供のようなものです。気にすることは何もありません」
「そう言っていただけると助かります。俺はこれから仕事に行きますので失礼します」と再度頭を下げた。
「ミニョ、また後でな」そう言って仕事に向かった。
残されたミニョは院長様と近くにあるイスに座った。
「院長様、今日はご挨拶とお願いがあって参りました。もし宜しければまた孤児院で働かせていただけませんか?」
「良いですよ、いつからでも・・・。あなたが来れる時からで」
「ありがとうございます。では明日から伺います」
院長様にお礼を言い教会を後にした。
教会を出て一人で歩いていると目の前に大きな公園にが見えブラリと入って行った。
アフリカでは毎日子供たちと楽しくしていたが自分の時間は殆ど無く唯一夜中にテギョンを思いながら星を眺める時間だけがミニョの一人の時間だった。
「こんなにゆっくりと時間を過ごせるのも贅沢な気がします」そう言いながら公園の奥へと進んで行くとたくさんの人が集まっていた。
「何かあるんでしょうか?」人垣に近づいて見てみると撮影をしているようだ。
真っ白なウエディングドレスを着たモデルと黒のタキシードを着た男性がカメラマンの色々なポーズを取りながら撮影をしているようだった。
“A.N.JELL”のメンバーとして、ウエディングドレス姿のユ・ヘイとA.N.JELLとでの撮影をした所だ。
兄の身代わりになり男性の振りをすることをメンバーが受け入れてくれ、ユ・ヘイに脅されながらも自分を庇ってくれたとこ。一緒に撮影をしながらテギョンを見て自分の気持ちが抑えきれず“テジトッキ”になったこと。
雨の間だけ女性の格好をしテギョンに“可愛くないと言われたこと・・・”次から次へと思い出し胸が苦しくなった。
「この公園でしたね。色々なことがありましたがいつか私もあのような格好が出来る時が来るでしょうか?」
頭の中で自分の隣に立つタキシード姿のテギョンを思った。
「いけない、いけない」恥ずかしげに頭を左右に振った。
ミニョが合宿所を出て行った後、自分の愛車で事務所へ向かっていたテギョン。
部屋でのやり取りを思い出し納得いかずにイライラしてくる。
“ずっと会いたかった”の言葉は聞けたが一体いつ帰って来たのかもまだ聞けていない。
途中ミナムに邪魔をされ更に怒りが沸々と。
「このままでは仕事にならない」
そういうとイヤホンを付け電話を掛け始めた。
ミニョのコートのポケットに入っている携帯電話が鳴りだした。
慌てて取り出し画面を見ると“ファン・テギョンssi”の文字が映し出された。
「ヒョンニム?」
「コ・ミニョ、今何処にいる?」
「えっとここは・・・公園です」
「公園だけではわからないだろ?。他に何か目印になるものは無いのか?」
「あっ、前にヒョンニムが迎えに来てくれた教会の近くの・・・」
まだ言葉を続けようとすると
「そこから動くな」というなり電話を一方的に切った。
テギョンの声が聞こえなくなった携帯電話を眺めながら
「動くなって言われても・・・」ため息しか出てこない。
ミニョの居場所を確認したテギョンは公園へと行く先を変更した。