昨日
あなたが アッカンベーをしたって
俺は平気だ
いつだって あなたは
すべてを聞き取る耳を
持ってはいなかったんだから

だけど・・・・
夢を捨てろよ
言葉を失ったアジテーター。
少女たちは目に映る時を捨てている

裸電球に照らされた
飲み屋で
あなたが 俺を殴らなかったから
俺のアイロニーは
死んだふりをしてやった
もう精一杯
傷だらけだったんだよって。
西と北へ飛び立った彼らだって
俺を殴りはしなかったけれど

だから・・・・
夢を捨てろよ 俺。
少女たちは煤けた感傷を
拾いはしない

酔っ払いのいない最終電車の中で
ハッピー
あなたの唇は おしゃべりで満員だし
オールマイティーがない俺は
いつも あなたとのジャンケンで
負ける
でも 夜が消えた明日
俺とあなたは
帰るところがあるのか
ほら
あなただって知ってるだろう
ハッピーエンドで終わる御伽噺なんて
ありはしないことぐらい
いつだって
その先じゃ言葉達が
透き通った
ブラウンの囁きをしているのさ
小指の先で
固まってしまった紅い体液が
叫び出すより そいつは確かだ

そうさ・・・・

夢を捨てろよ
言葉を失ったアジテーター。
少女達も目を開くこと無く
おのれ自身を流し続けているぜ



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はっきりと敵対はしてこない人間達と、
向き合って生きてゆくとき、
鮎川信夫と長田弘という二人の詩人を真似、
このよう拙すぎる詩を考えることが、
唯一の救いだった。
時々、このような駄作を、書き付けていた。

 


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