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わたしの、二十歳頃までの存在証明が、幻となっています。
いや、もっと年齢を重ねているかもしれません。
わたしの脳に刻まれていることは、幻でしかないかもしれません。
幼なじみだった友。
もう十五年ほど前だったのですが、その友が火事で亡くなりました。
わたしの十代のことを知っているのは、その彼だけとなっていました。
彼が亡くなった時、わたしの若い時代は幻となってしまいました。
こうして人の記憶は、
証明することが出来ないまま、
消え去って、
行くのでしょう。
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2010年11月05日(以下の前回ネット書き込み日)
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消えていた。
昨年、
小火で死んだ、
幼なじみの、
実家が。
更地となり、
売りに出されている。
幼なじみが、
存在した証は、
すべて、
失せた。
隣同士だった。
俺たちの家の前の、
空き地。
そこで野球に興じたのは、
幻か。
俺の、
二十歳までの、
過去を、
もう誰も、
証言しては、
くれない。
過去が、
消えた。
今日の俳句
夢寐になほ思い侘ぶる日冬隣
ムビニナオ オモイワブルヒ フユドナリ
補足
「夢寐」眠っている間。眠って夢を見る間
「思い侘ぶ」思い悩む。ふさぎこむ
