ゲートレッグテーブルの季節
いよいよ春。
でも、英語の「spring/スプリング」って、「バネ」のことでは?
「泉」も同じ言葉だし、なんでスペルも一緒なの?
・・・そんな疑問、もたれたことありませんか?
もともと古英語で、「springen」、さらに古くは「springan」という言葉があり、これは「ぱっと急に動く・跳ねる・飛び出る・(水が)涌き出る」という意味でした。
これがそのまま物の名前として呼ばれるようになったのが「バネ」の「Spring」。
場所、現象として呼ばれるようになったのが「泉」の「Spring」。
この泉を源泉としてとらえ、元の場所、はじまり、という意味合いからものごとが始まる「春」の「Spring」となった、といわれています。
よって、「春」の「Spring」は、英語の歴史ではかなり新参者ということでしょうか。
実はspring が「春」の意味になったのは16世紀のこと。それ以前、「春」は 「lencten」と言いました。
これは「lengthen/長くなる」と同じ語源であり、春は「日が長くなる」と言う意味合いがあったことに由来しているといわれています。
この「lencten」は、現在「レント Lent」すなわち四旬節というカトリック教の暦の言葉に残っています。
・・・ということで、今日は古英語の春にちなみ、「長くなる」家具をご紹介!
アンティーク家具で長くなる家具はテーブルがほとんどで、天板を広げて拡張板をはめるウィンドアウトや引き出して拡張できるドローリーフテーブルなどがありますが、今日は17世紀初頭からみられ、400年の歴史があるゲートレッグテーブルを何点かご紹介いたします。
オークのおおきめのゲートレッグテーブル は、そのままダイニングテーブルとしてもお使いいただけます。安心感のあるどっしりとした風合いがたまりません。
マホガニーのゲートレッグテーブル は、クモの足のような細くて多い脚が特徴的。実際にスパイダーレッグテーブル、とも呼ばれます。華奢で優雅なフォルムは耽美的ですらあります。
オクタゴナルのゲートレッグテーブル 。こちらも「蜘蛛の足」ですね。世界の運気を引き寄せる、幸運の八角形。深みのある古艶が美しい逸品です。
たたんだ時に薄くなる高級ゲートレッグテーブル は、アレンジした公爵夫人の名前をとってサザーランドテーブルと呼ばれます。好きな場所で広げてティータイム・・・ヴィクトリアンの当時がしのばれます。
「ゲート」はそのまま「門」のこと。
広げる時の支柱の動きが、門扉のようであることから名づけられました。
シンプルで美しいゲートレッグテーブルは、大きさや素材も様々ですが、どれも機能的で、生活のスタイルに合わせてくれる、優れもの。
新生活への一助に、いかがでしょうか。
春の扉があなたを待っています。
by N