金色に輝くハーベスト・ムーン
ハーベスト・ムーン(harvest moon)とは、秋分の日の最も近い満月のこと。
ちょっとロマンティックなこの名称は、英国において18世紀初頭よりみられました。
例えばオックスフォード英語辞典においては
1706年の版に既にその言葉が掲載されています。
ちなみにこちらの絵は英国の画家、
ジョン・リンネル(John Linnell:1792–1882)の作品。
タイトルは「Harvest Moon」。
まだ太陽の残照がたちこめる空に昇るうす白い満月。
収穫に精を出す数人の農民。
手前の道を子供連れの女性が荷物を掲げて歩いています。
黄金色に輝く丘は豊作のしるし。
穀物の芳しい香りと共に、生きる喜びが伝わってくるよう。
この時期の満月は日没後早くから地平線に上り、ちょうど収穫を迎え、
忙しく働く農民たちをその光で助けることからその名がついたともいわれています。
実りの秋。
豊穣の秋。
そんな言葉を連想させる、明るく大きな満月にふさわしい響き。
秋の月を見ながら、そっと呟いてみてください。
by N