「パナリちゃん、この本きっと好きよニコニコ」って貸していただいた本本


喋々喃々 (ポプラ文庫)/小川 糸
¥693
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東京・谷中でアンティークきもの店「ひめまつ屋」を営む栞(しおり)。

きものを求めるお客ばかりでなく、ご近所さんもふらりと訪れては腰を落ち着ける、小さなこの店に、ある日、父とそっくりの声をした男性客がやってくる。

その人は、栞の心のなかで次第に存在感を増していき――

人を大切に思う気持ち、日々の細やかな暮らしが、東京・下町の季節の移ろいとともに描き出される、きらめくような物語。
谷中・根津・千駄木近辺に実在するお店や場所も多数登場し、街歩き気分も楽しめる作品。

『食堂かたつむり』で鮮烈なデビューを果たした小川糸の第二作。

食堂かたつむり (ポプラ文庫)/小川 糸
¥588
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おいしくて、いとおしい。
同棲していた恋人にすべてを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、倫子はさらに声をも失う。
山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな食堂を始める。それは、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂だった。

は昔読んで、この人の文体好きだなあと思ったのニコニコ


喋々喃々(ちょうちょうなんなん)】とは、男女がうちとけて小声で楽しげに語りあう様子。


谷中を初めて訪れた のはほんの5年ほど前で、せっかく青春18切符で行くのなら東京散策をしてみようと思ったのがきっかけで劇団四季ミュージカル”ウィキッド”を観た帰りに寄ってみた。

露地が多くて小さなお店が多くて、ごちゃごちゃしているんだけど落ち着いていて、なんとなく大阪の下町の母の実家の雰囲気と似ていて、いっぺんで気に入った。

そして今度は友達二人を誘って 、もう一度行ってみた。


小さなアンティークの着物やを経営している栞は20代の女性で、毎日着物を着て暮らしている。

着物というものは、手間がかかる。

着たら干して風を通して畳んで、繕い物はミシンじゃなくて手でひと針ひと針縫わなくてはならないし、シミも少しづつ丁寧に丁寧に時間をかけて落とさなければならない。

毎日の暮らしぶりもその着物と同じように、見えないところに手間をかけて、丁寧に丁寧に暮らしている。

地味なのだけど、それってものすごく贅沢なことよね。

時間がゆっくり過ぎてゆく。

町の雰囲気と同じく、近所の人との関わり合いも、毎日のようにお菓子を買ってきては上がり框に腰かけておしゃべりしていく近所のまどかさんや、さりげなくイッセイさんという粋なおじいちゃんだとか、なんだか三丁目の夕日 の時代を思わせる。



毎日穏やかに慎ましく暮らしていた栞の店に、ある日春一郎さんが現れる。

春一郎さんは、少しずるい。

春一郎さんは穏やかにひそやかに、気づいたら栞の心に入り込んでいた。


なんかね、レビューが非難轟々なのよね汗

不倫が印象悪くしているみたいのよね~困る


確かに彼女の意志は感じられなくて、流されている感がある。

たぶん、彼女も戸惑いつつもどうしてよいのかわからなくて、考えない振りをしているのかなあと思う。

不倫はやっぱり寂しい。

100%しあわせな気持ちになれないから。

だけど、わかっていてもどうしようもないことって、世の中いっぱいある。

”それでも惹かれてしまう”という、”それでも”の部分は、誰でも持っている。

たぶん春一郎さんは、妻も栞もどちらも好きなんだと思う。

どちらも大事。

妻から見れば許せない裏切りだけど、簡単に割り切れないのが人間というものなのよねえ・・・


季節や情景の描写が丁寧に丁寧に描かれていて、栞の気持ちも理解出来て、私はこの本好きだなあ´v`

季節をきちんと感じることのできるように、毎日をもう少し丁寧に暮らしてみようかなと思う。

最後に蝶々喃々mapが載っていて、本の中に出ていた春一郎さんと食事をしたお店や神社が書かれていて、今度行ってみたくなった。


そしてまあ、不倫の話が出てきたので、昔読んだ本の紹介を。


有夫恋 (角川文庫)/時実 新子
¥441
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いまだかつて、これほど烈しい恋の句集があっただろうか?

 有夫恋(夫ある女の恋)。

狂おしい生命の叫びを五七五に鋭く切り取り、一大センセーションを巻き起こした、珠玉の川柳句集。(田辺聖子)

包丁で手を切るほどに遭いたいか


てのひらで豆腐を切って思慕を断つ


くずされし髪を束(つか)ねて母となる


ヘアピンで殺す男を視野に置く


夫にもう隠すものなし滅ぶのみ


ぞんぶんに人を泣かしめ粥うまし


胸にパッと包丁を突きつけられるような、鬼気として迫ってくるものがあるでしょ~ビックリマーク

夫ある身での恋。

心は止められない。

時実新子さん はその激しい作風から、川柳界の与謝野晶子と呼ばれた。

生身の女のあふれ出る情念を、なんとか抑え込んで五七五の中に閉じ込めてある。

どこを切り取っても、鮮血がほとばしりそうだ。

本はいろいろ処分しているのだけど、まだ本棚の隅に置いてあった。

どういういきさつで読んだのかは忘れてしまったけど、女と言うのはこんなにも生々しいものなのかと思った記憶がある。


人悲します恋をして (角川文庫クラシックス)/鈴木 真砂女
¥546
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何不自由ない旧家の娘として過ごした少女期。

23歳で結婚、そして夫の失踪。

姉の死により義兄と再婚。

30歳で夫を裏切り7歳年下の男性と40年に亙る不倫。

情念を燃やした人生の全てを結晶した愛の句集


ふところに手紙かくして日向ぼこ


罪障のふかき寒紅濃かりけり


羅(うすもの)や人悲します恋をして


蛍火や女の道をふみはづし


誰(たれ)よりもこの人が好き枯草に


白桃に人刺すごとく刃をいれて


何をもって悪女と言ふや火取虫


人は盗めどものは盗まず簾(すだれ)巻く


水打ってこれより女将の貌(かお)となる


真砂女さん は相思相愛の恋を実らせ日本橋の豪商店の若旦那のもとに嫁ぐが、夫は書置きも残さず蒸発し、長姉の急死で姉の夫と再婚させられ、実家の由緒ある旅館の若女将となり、その夫を裏切り7歳年下の妻子ある海軍士官と恋に落ちる。

そして着の身着のまま生家を追われ、女一人で小料理屋「卯波(うな)」を開いた。


戦時中、まだ姦通罪も生きていたころの話。

まさしく命賭けの恋で、悪女や奸婦とののしられようが、その恋を貫き通した。

もう、いいとか悪いとか、倫理がどうとかそんなふうに簡単に分けられない年月の重さがある。


真砂女さん、90歳の句


今生のいまが倖せ衣被(きぬかつぎ)


そう最後に思える人生は、素晴らしいなと思った。

久しぶりに本を手に取ってみたら、中に 新聞の真砂女さん死亡の切り抜きがはさんであった。

どこにその激しさが隠されているのだろうと思うくらいの、穏やかなお顔だった。

老衰で老人保健施設で96歳で死去とのことで、やはり死に様も素晴らしいと思った。





この真砂女さんのことを書いたのがこの本ダウン


いよよ華やぐ〈上〉 (新潮文庫)/瀬戸内 寂聴
¥580
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俳人にして小料理屋の女将・藤木阿紗九十二歳。

きもの研究家・浅井ゆき八十四歳。

スナックのママ・杉本珠子七十二歳。阿紗の娘・薫六十四歳。

人生の激しい軌跡を刻み、齢を重ねた今だからこそ、見えてくるものがある。

一途な恋、激しい愛、生そして死…。

岡本かの子の歌そのままに、「いよよ華やぐ」女たちの、「生命」に溢れた長篇小説。

いよよ華やぐ〈下〉 (新潮文庫)/瀬戸内 寂聴
¥580
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掛かりつけの医師をめぐる泥沼の不倫劇に、みずからのむこうみずな前半生を重ねる阿紗女。

その母に捨てられ、愛に苦しみながら生きる娘・薫。

道ならぬ恋に溺れ、性の修羅と化したふたりが行き着いた、それぞれの愛の煉獄―。

生き別れ、死に別れた人の声が反響し、女たちの絶えざる情愛の炎はいよいよ熱く燃えさかる…。

瀬戸内文学の山嶺を越えた「愛と救い」の果てしなきドラマ。


女は、灰になるまで女なのね。


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