NHK朝の連続テレビ小説 カーネーション
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去年の話なのだけど、書きそびれてしまったので・・・
糸子の幼馴染の勘助が、戦争からまるで腑抜けのようになって帰ってきたので、元気づけようと昔好きだったカフェの踊り子に合わせたら逆効果で自殺未遂を起こしてしまい、勘助のお母ちゃんに罵られた。
「今の勘助にあんたの図太さは毒や」
戦地に駆り出された4年の間、きっと地獄を見たのだと思う。
やっと仕事に行けるまでになったのに、そこにたどり着くまでに、家族がどれだけ大変な思いをしたか・・・
翌日、兄嫁の八重子さんがあやまりにくるが、冷たく追い返す。
勘助のお母ちゃんは、いつも糸子に優しかった。
八重子さんは聡明な人だ。
彼女が謝る筋合いではない。
糸子もそれはわかっているのに、八重子さんに当たるのは筋違いだとわかっているのに、素直になれない。
そのときの糸子は、嫌だなと思った。
いつも共感できるのに、相手を責めて自分を正当化する糸子に少し嫌悪した。
洋裁店は、お金の代わりの野菜を置いていく人が多いので食べるものには困らない。
いつもおすそ分けを持って行っていたのだけど、翌朝玄関の前に置き、
「これで最後や」
と言う。
「貧乏には負けへん。」
そういうことじゃない。
そうじゃないんだけどなと、なんとなく釈然としない気持ちだった。
2年後、着物をもとに戻せるモンペ教室をはじめ、そこへ夫の出征が決まった八重子が着物を抱えて訪れ、糸子と一緒に出征を見送って欲しいと頼んだ。
最初はどう接して良いかわかなくて他人行儀な態度を取っていた糸子も、
「八重子さんにあんなひどいことしてしもたのに・・・
うちが泰蔵兄ちゃん見送ってもええの
」
と泣き出して、わだかまりが解けていった。
ほっとした。
あのまま終わるわけじゃないとは思っていたけれど・・・
でもまだおばちゃんにも勘助にも会ってはいないのだけど。
似たようなことって、たぶん誰の人生にもある。
良かれと思ってやったことが、相手を傷つけることだってある。
「あなたのためにやったのに」
って、責任転嫁しても気は晴れない。
そう言った自分が、それは違うっていちばんよくわかっている。
鉛の冷たい塊を飲み込んだように、胃の中にいつまでも消化されないで残る。
でもたいていの人は、もうその人に会うことは、まずない。
だからおとなになるともうそんな思いをしないように、ちょうどよい距離感を模索したり、見守ったりして、直接ぶつかることは少なくなるのかもしれない。
だから、こうやって当の本人と会ってちゃんと清算できるのは、とてもしあわせなことなんだと思う。
今年は糸子と叔母ちゃんも元通り(といっても、気持ちの上では残っていると思うけどお互い大人だから)付き合えるようになって、ほんとうに良かった![]()