今日のカーネーション
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あこがれのパッチ屋に勤めたのはよいけれど、下働きばかりでぜんぜんミシンに触らせてもらえない![]()
父親の反対を押し切って学校を辞めさせてもらった手前、家族の前で弱みを見せられなくて、とうとう、熱を出して寝込んでしまう。
家で寝ていたら、お母さんと妹の会話が聞こえてきた。
欲しい着物を買ってもらえなくて、お姉ちゃんは服もおさがりじゃなくて、自分の好きなことををやっていて良いなあと言う妹に、お母さんが言う。
「好きなことをするのは、見ているほど楽じゃない。
女の場合はもっと大変。
お姉ちゃんは、やりたいことがあったら、ぜんぶ自分でどないかしてる。
どんだけしんどうても、決して根えあげへん。」
家族はみんなわかっている。
風邪もそうだけど、頑張りすぎだってこと。
おばあちゃんは、「お腹が空いたら食べなさい」とおにぎりを持たせてくれた。
お母さんは、「叱られたら食べなさい」と金平糖をそっと渡してくれた。
ちゃんと、見ていてくれている。
自分がほめられているのを、寝床で聞いていた糸子。
翌日から、意識が変わる。
お父さんが、毎日口を酸っぱくして言う「勉強や」の意味が、やっとわかった![]()
「何はじめて聞いたような顔するねん
」
だって、今まで聞いていなかったんだもの。
人間の耳は、都合の良いようにできていて、自分と関係がないと思うと耳に入ってこないし、聞きたくないものは聞こえないし、都合の悪いことも聞こえないものなのよ![]()
お店に行って窓を開けると、朝の風が入って、空気が入れ替わるんだなあ。
机がきれいだと、気持ちが良いのだなあ。
怖い人が、アメをくれることもあるんだなあ。
縦縦横横と窓を拭くと、汚れが残らないんだなあ。
お茶は少し待って、ちょっとづつ淹れると、美味しくなるんだなあ。
その気になったら、勉強できることが山ほどある。
昨日とまったく同じ風景。
でも意識が変わると、まったく違って見える。
昨日とまったく同じことをやっても、意識が違うとぜんぜん違う仕事になる。
勉強も、難しい、難しいと思ったら、まったく頭に入って行かないけれど、おもしろい、おもしろいと思ったらすいすい頭に入っていく![]()
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