今日もお立ち寄り下さいましてありがとうございます。

 先週の点訳勉強会では、点字図書を触読されているYさんが1ヶ月ちょっとぶりにお見えになりました。

 

 

 

 Yさんとの出会いは2025年5月の囲碁体験会で対戦相手をして頂いたのがきっかけでした。

 Yさんが点字の触読をされているとお聞きして私も、私が点訳をしていると聞いたYさんも。お互いにもっとお話を聞きたい!・・・とのことで、入会して頂きました。

 

 先月の勉強会までは、Yさんには自由におしゃべりを楽しんで頂いていましたが、いつまでも「はじめまして」のご挨拶とか「お客様待遇」ではYさんも私たち点訳者も間が持たないと言うか、本来の勉強会が出来なくなってしまいますので、そろそろ「本題」に・・・。

 

 てことで、今回はYさんに触読による「読み合わせ」をお願いしました。次回にでも点字ディスプレイを持ってきて頂いて、私が点訳中のデータをYさんに触読して頂いて、間違っている箇所やわかりにくい表現になっていないかなどを診て頂こうとお願いしました。

 すると「今日も“ブレイルセンス”を持ってきているので今からでも」と快諾頂きました。Yさんのこうしたポジティブ思考で積極的なところ、マジリスペクトです。今回だけではなくて、これまでも・・・。「今日はいい話が聞けた。」「よく訊いてくれた。来てよかった~」「今日はNEGHiさんとお話出来てよかった」・・・毎回の様に嬉しいことを言って下さいます。

 

 それに引き替え私。済んだことをブログでぐちぐちといつまでも・・・。スミマセン。

 

 チュー「えー!さっそくお願いしていいですか?」

 

 今回の勉強会ももちろん点訳途中のデータはUSBメモリーに入れて持っています。勉強会に来てから打ち込んだデータは未だ反映されていませんが、どのみち点訳作業も「読み合わせ」も少しづつ進めていくしかありません。先ずはUSBに保存出来てるところからでも、いまお手伝いして頂くには充分。

 

 

(画像は製品紹介記事から引用させて頂きました。)

 

 ところが、(たぶん)Yさんにとっても、そして私にとっても、携帯形点字ディスプレイ装置にUSBメディアから点訳データを読み込む作業は未経験、あるいは馴れていないことでした。データファイルコピーだけでも結構てこずりました。

 

 センター事務所に行ってICTサポート機器担当の職員さんに訊きながら、ブレイルセンスミニの内蔵ストレージに、私のUSBメモリーに入っていた「フォルダ」をまるごとコピーしてもらいました。

 

 普段私たち点訳者が点訳途中で保存しているデータ形式はBESXという拡張子がつくもので「下調べ」(どんな辞書で調べたか等の記録)や校正者からの助言などの記録がまとめて保存出来る仕組みのファイルを利用しています。

 BESXファイルは、サピエ図書館で借りて読む「触読者」には不要なデータを含んでいるので図書館に納める時には「点字文・点字文字」のみのデータに変換して納めています。

 また、下調べ表をエクセルファイルとして保存したり、今回点訳中の本では歴史上の人物が沢山、何度も出てくるので「人物名(の読み)一覧」もエクセルファイルにまとめて、自分で活用しています。

 

 これらのファイルをフォルダごとYさんにお渡ししてしまったのが今回の私の反省点です。

 肝心の「読み合わせ」を手伝って頂く筈の本文データが見つからず、ブレイルセンスミニの再起動やファイルのコピー(結局BES形式で保存しなおしました)に小一時間掛かってしまい、数行文の読み合わせで今回はタイムアップとなりました。

 

 なにより、点字ディスプレイでは取り扱う「フォルダ」が増え「ファイル」が増えると目的のファイルにたどり着くまでが容易ではありません。なぜでしょうか。

 ディスプレイとはいいながら、パソコンのモニターやスマホの画面の様に「視覚情報」が無い為ですよね。晴眼者はフォルダ構造やファイル名を「見て」不要な情報を無意識にでも判別していますが、触読者は指や舌先で「読む」のです。

 だから、フォルダの階層が深くなったり、ファイル数が多いと目的外のフォルダ名、ファイル名も「読む」時間が必要になるのです。今回はYさんと一緒に点字ディスプレイを使ってみて、あらためて「見る」と「読む」の違いを実感しました。

 どう表現したらいいのか難しいのですが、「視覚情報」って本当に膨大なデータが目や神経には届いていて「見て」はいるのだけど、意識していないところで脳は不必要な視覚情報を選択して、不要な情報は棄てている訳ですね。

 

 

 
 

 

 葦原海さんは著書「私はないものを数えない。」で、「障がいがあることで適度に選択肢が絞られる」という旨の前向きなとらえ方をされていました。

 

 視覚障がい者にとってICT機器は晴眼者が「見る」視覚情報を、「読む」(点訳)あるいは「聴く」(音訳)情報に、あるいはその両方を同時に置き換えてくれる便利なツールであることは間違いないと思いますが「見る」機能が補償される機器では無いのですね。

 自分が差別をしてしまうことを恐れるがあまり、現実を見失うことが無いように気をつけたいものです。

 

 いずれにしても、Yさんが点訳データの「読み合わせ」につきあおうとして下さっているのですから、Yさんに丸投げするのではなく、一緒に勉強して行きたい・・。

 

 そこでブレイルセンスシックスミニの取り扱いについて調べてみたところ、次のような動画がみつかりました。

 

① 主な仕様と各部の名称

 

 

② 電源の操作とメインメニュー

 

 

③ メモをとる

 

 

④ ウェブサイトの閲覧

 

 

⑤ 音声の再生と録音

 

 

⑥ 色の識別

 

 今回、Yさんと私は点字ファイルをコピーするところから、ファイルを読み込んでデータをピンディスプレイに表示するところまでの作業で手間取りました。

 動画ではそのものの手順はありませんでしたが、5番目の動画でフォルダやファイルへのアクセスが説明されているので参考になりそうです。

 

 実際の操作はYさんにお任せになると思いますし、Yさんもセンター職員さんに改めて訊く様におっしゃられていました。それでもせっかくYさんが私の目の前で機器を操作して下さるのですから、私もYさんが活用されている機器類からも目が離せないのです(興味津々)。

 

 ところでそんなYさん、確か御年75歳だったかと思います。私が把握しているだけでも、日曜日にはマラソン、火曜日には囲碁、水曜日は私たちの点訳勉強会・・・とマルチに活躍されています。どうやら30年ほど前には柔道3段の腕前で活躍されていた様ですし、点字音符を読んで、ギター演奏も比較的最近独学で始められたそうです。

 障がいがあってもアクティブに社会参加していらっしゃるので、何気ない会話でも常に前向きで楽しい会話になります。上記のとおり「いいこと訊いてくれた」「今日は来てよかった」って言って頂けること、本当にしあわせです。

 

 今日もここまでおつきあいありがとうございました。これが正解とか良いとか悪いとかではなく、そんな人も居るんだ~とか、そんな選択肢もあるんやね~みたいな何かを感じて頂けたならさいわいです。今後ともよろしくお願いします。

 

 では。また。バイバイ