一週間後、朝から某がんセンターへ。
珍しく、夫とふたり。家からがんセンターまでは、高速を使って1時間ちょっと。


その第一印象は…

でかっ!

見て、あれだ!とすぐにわかるほど。


私 こんなとこに来るの、せめてあと何十年か先でよかったのにねぇ。

でかい建物を目の前に思わずつぶやいたら、夫、ビミョーな顔。ちょっと配慮が足りなかった。
そんなこと言われても返しようがないよねぇ。ごめんごめん。

……………

診療科へ行くと、とても細かい問診票を記入するよう言われる。記入を終えると、看護師さん(ハリセンボンはるな似)とお話をしながら一緒にチェック。

なぜそんな細かく?あ、がんセンターだからか。
なんてひとり脳内で納得していると、順番が来て診察室へ呼ばれた。


担当して下さったのは、たぶん、私と同じくらい、
もしくはもう少し若いと思われるメガネの男性医師。どうでも良いけど、ちょっと知り合いに似ていて、初めて会った気がしなかった。

医師 えーまず確認したいのですが、今後の治療はこちらで受けると言うことでよろしいですか?

私 え?あ、そうですね。今日お話を聞いて、その方向でとは考えていますけど…。(ん?)


会話に少し違和感を覚えたが、その後、主治医が作成してくれた書類とさっきの問診をもとに病状の確認をする。

それから、いくつか気になることを聞いてみた。


私 今のところ脳転移はないって言われているのですが、先生からみてどうでしょうか?

医師 んー、大丈夫ですね。キレイです。
でもこれはあくまで知識として覚えていて欲しいのですが、特にALKの人は脳転移しやすいです。一般的に。でもちゃんと治療できますから、大丈夫ですよ。


そうなんだ。それは知らなかった。


私 アレセンサに耐性がついた後の治療はどうなるのでしょうか?

医師 そうですね。ローブレナっていう分子標的薬になります。化学治療もありますし、治験っていう方法もあります。


治験……セカンドオピニオンを勧めてくれた主治医の顔が浮かんでくる。


私 …あのー、今日はセカンドオピニオンというかたちで来たのですが、先ほどのお話だと、希望すればこちらで診ていただける受けられるということですか?

医師 え?あー、○○病院さんからは、紹介というかたちで今回書類をもらっているので、希望があればこのままうちで治療できますよ。どうされますか?



え?そうなんだ。なんかおかしいと思った〜!

今回主治医は、セカンドオピニオン用の書類ではなく、既に紹介状を用意していてくれたのだ。私がその気になればすぐ転院できるように。

なので、がんセンター的には今日は初診扱い。細かい問診があったのも納得。

基本的に治療はどちらの病院でもかわらないけど、がんセンターでは治験ができる。
今の病院でALKの患者は私ひとり。
そのうえ胸部疾患専門の病院なので、全身を診てもらうことはできない。


ふと脳内に林先生が現れ、私に問いかける。

ねぇ、先延ばしにしたところで、一体いつ転院するつもりなの?

………今でしょ!!!


一度セカンドオピニオンを受け、少し考えてから
がんセンターへ転院するつもりでいたけど、決めました。

おそらく新しい主治医になるであろうこの先生、言いにくいこともちゃんと話してくれた。
こちらの話もちゃんと聞いてくれるし、回答も丁寧な印象。

夫 元の病院の先生の考えでは、きっと現時点でこれが最善ということなんだろね
この言葉も背中を押してくれた。


ただ、問題がひとつ。
がんセンターへの通院は自宅から車で一時間ちょっとかかる。いまの体調ならひとりでも全然通えるけど、急に体調を崩したとき、自力でたどり着けるか心配…。(さっきのはるな似の看護師さんも、問診の時そこを心配してくれていた)

そう話したところ、緊急時には元の病院で診てもらえるよう先生が手紙を書いてくださった。
それなら安心かも。


NEW主治医によろしくお願いしますと挨拶をして、診察室を出る。

それから次の予約を取り、採血やらレントゲンやらひと通りの検査をして、家路についた。