石井光太さんの『ルポ 誰が国語力を殺すのか』を読みました。

文庫本は2025年に発売。

石井光太さんの本は何冊か読んだことがあります。

ノンフィクション作家で、虐待や貧困、少年犯罪などのテーマが多めかな。

読む前には想像もつかない実態・心理を知ることができます。

知るのが怖い(辛い)けど、知りたいという欲が勝ってどんどん読み進めてしまう。

 

今回の本も、心を痛めたり絶望したりもどかしかったり希望を見出したりと心を揺さぶられながら読みました。

 

この本では子どもたちの読解力や想像力・表現力・コミュニケーション能力…まとめると「国語力」の低下を指摘し、なぜそうなったかを解説しています。

 

導入として印象的なのが、小学校の国語の授業で『ごんぎつね』を読んだあとのグループワーク。

兵十(男性)が病気の母親に食べさせてやるため鰻などの魚を獲ったけど、ごんがイタズラして魚を逃がしてしまった。

そのあと兵十の母親は死んでしまい、その葬儀を行っている場面が以下の描写です。

 

”よそいきの着物を着て、腰に手ぬぐいを下げたりした女たちが、表のかまどで火をたいています。大きななべの中では、何かぐずぐずにえていました”

 

グループワークの内容は、↑を読んでみんなで「なべで何を煮ていたのかを考えよう」というもの。

 

これって、普通に考えて「葬儀に出す食事」だよね。

ちょっと料理のメニューまではわからないけど、まあ葬儀の参列者にふるまう食事。

 

だけど、小学生が出した回答は、8つの班のうち5班が

「兵十の母の死体を消毒している」

「死体を煮て溶かしている」

と答えたそうな!!ガーン

 

いっ…いやあぁ~~!

それなんて地獄絵図!!!

 

本文中に答えは書いてないから、今まで生きてきた中で培ってきた常識とか、想像力によって答えを導き出すことになりますね。

読解力以前に、もっと重大な力を失っているように思えてならない、と件の校長先生は語ります。

 

だけどねこれ、私馬鹿にできないんだよな。

うちの息子も、そう答える可能性があるショボーン

ごんぎつねを学校の授業でやるのは小学4年生か~。

その単元に入ったら、私も同じ質問してみよう。

 

 

と子どもたちの現状について軽いジャブを受けたあと、

家庭環境、学校(教育制度)、SNS、ゲームが主な原因で、それらが絡み合って国語力低下を引き起こしている。と本題に入ります。

なぜこれが原因なのか?

SNSやゲームが良くない影響を与えることがあると想像はつくけれど、説明しろって言われたら難しい。

でもこの本では論理的に解説されているので、読んでいて納得できました。

 

学校(教育制度)は正直、私たちにはどうすることもできないんじゃないかと無力感に襲われました。

頼むよ~~国…悲しい

とにかくまず教育・保育に関わる人達の給料を上げてくれ。早く悲しい

 

一方で個人がやれることといったら家庭環境の部分、語彙力や言語力を鍛えることですね。

親が子どもと向き合ってちゃんと本を読ませたりコミュニケーションをとったりしている家庭とそれを怠っている家庭とでは、国語力の差が開く…

と書いてあるのを読んで、グサーーーッときました不安不安

本の読み聞かせこそしているものの、コミュニケーションはあんまり…とって…いない…。

遊ぼう、と子どもに誘われても断ることが多い。面倒で。

だから会話もそんなにしていない。

うちの子はただでさえいろいろな言葉でいろいろな語り掛けをしなくちゃいけないのに。

だいぶ反省しました。心を入れ替えなければ。

 

このあたり、読んでいて

『3000万語の格差--赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』

という本を思い出しました。

内容はもうほとんど覚えていないけど、家での子どもとのさまざまな語彙を使用したコミュニケーションが本っっ当に大事!という本だったよなあ。

これももう一度読んでみよう。

 

 

石井さんの本だったら、次は『ルポ スマホ育児が子どもを壊す』を読んでみたいな。

スマホに育児はさせてないけど、育児している間も私がずっとスマホを手放せないから。

『教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち』も。

子どもに勉強を教えながら私が怒鳴ってしまうことがあるので、教育虐待の素質がありそう不安

『最期は一日中抱っこさせて 短い命の輝かせ方』は絶対読んだら辛いんだけどさ、気になるよね…。

というかもう石井光太さんの本は全て読みたいね。

少しずつ読んでいこうと思います。