お客様が言う欲しいものが、必ず正しい答えとは限らない | 高橋貴子の飛常識なパンお菓子料理教室開業集客:横浜東京

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秋の日差しが気持ちよい日でした♪



こんにちは。

タカハシタカコです。


今日はなんだか気分が乗っているので(笑) 3連投で記事かいてます。


連休の夜長、もしもよかったらもう1個だけお付き合いくださいませ。ww



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先日、お料理教室を開催している友人から相談を受けました。


「便利な顧客管理ソフトって何がいい?」 と。




もちろん、即答で答えることができるソフトはありました。


取り急ぎそれは3つほど紹介しましたが、




私にはどうしても彼女が



「そのソフトを手に入れただけでは解決できない根本の問題がある」



ように感じたので、
彼女の状況を聞いて、その上でアドバイスしたいとお返事しました。



もう、これは、コンサルとしてのカン(笑) に近いものかもしれません。




そして後日会って話を聞いたら、

そのソフトを手に入れることで彼女が解決したかったのが、


・予約が入ったときに返信、返答に時間を取られる
・効率的に住所録を管理したい


という事情で、、、、




真の欲求は、、、




「予約メールの返信に時間がかかってしまうので、ほかの仕事が進まない」



というものでした。



結論としては、



「顧客管理ソフト」を入れただけではこの問題は解決しません。




「予約メールを効率的にさばいていく仕組みづくりが最重要課題」




と思い、その要求と課題がすべて解決できる仕組みをご紹介して、そして導入、設置のお手伝いをしました。



実際に劇的に、業務が楽になったと、とても感謝されました。^^

解決されるべき課題が解決できてよかったと思いました。






さて、このお話は実は、こんなお話が私の気持ちのベースになっているのです。




そのお話とは、、、




「ドリルと穴」



のお話です。




レオ・マックギブナの有名な格言として「ドリルを買おうとしている人は、ドリルが欲しいのではなく、穴を開けたいのだ」というものがあります。


「消費者が本当に欲しい物は何なのか」


というお話です。



じゃ、もうちょっと詳しくお話しますね。
ちょっと長い話なのでご興味のある方だけ読み進めてください。

本当にほしいものはドリルではなく穴

ホームセンターのレジで現象として見えるのは「ドリルをレジに持ってきた人」ですが、ドリルコレクターでもない限り、べつにドリルがほしいわけではなくて、ドリルはそれを使う必要があるから買っているわけです。

つまり「穴を開けたい」のが顧客ニーズであって、現象ではなくその奥にある理由にきちんと目を向けろという話です。

ドリル以外が売れるかもしれない

さて、ドリルを買う理由が穴を開けることだとすれば、商品棚に並べるドリルの種類も考えなければなりません。ほしい穴のサイズさえ開けられれば、先端がアタッチメントになっていて32種類のサイズの穴があけられるドリルセットなんていらないですしね。

そしてそれを解決するのはなにもドリルに限った話じゃありません。穴さえ開けられればいいのですから。
もっといえば、穴を開ける必要さえないかもしれません。その目的が棚を作ることなら、突っ張りポールでも強力な粘着シールでもいいかもしれません。

ドリルが売れているからといって、小売店がドリルを大量に仕入れて並べたり、メーカーが一気に増産するのは短絡的すぎます。もちろんそれをただうらやましく見ているのももったいない話です。

現象の本質、消費者の行動の本当の理由を突き止めて、それに応えましょう。彼らの問題解決を提案することができればドリルじゃなくても売れるのです。

売れないことからも想像できる

売れたことからだけではなく、売れなくなったことからもいろんな想像ができます。
たとえばあなたが薬局を経営していて、トイレットペーパーが売れなくなったとします。それは近所にできたスーパーでもっと安いトイレットペーパーが売ってるのかもしれません。もしかすると近所でウォシュレットの導入が進んでいるからかもしれません。

競合店の出店やセール、インターネットに代表されるテクノロジーの進化、企業の安定は誰も保証してくれません。事実はいつもひとつです。目の前の現象に惑わされず、その理由や原因をきちんと突き止めましょう。
そのために各種リサーチを利用するのもいいと思います。と同時に自分の心を徹底的に分析して、いわゆる肌感覚を徹底的に研ぎ澄ませていくこともマーケターとしては必要なことです。

そもそもなんのための穴だったの?

そもそもなぜ穴を開けたいのでしょうか。

たとえば、なぜサラリーマンが電車内でポケモンをやっているのでしょうか?
それはただの暇つぶしかもしれませんし、友だちと繋がりたいからかもしれません。もしかすると子どもに頼まれてモンスターを集めているのかもしれません。

こうしてそもそもの理由まで遡って考えると、代替性のない商品がいかに少ないかがわかりますよね。
暇つぶしが目的なら他のゲームでもいいですし、文庫やiPodでもかまいません。友だちと繋がるためならケータイでもいいでしょう。親子の関係作りなら、メール交換でもいいわけです。

ぼくらはついつい近場で競合を見つけては一喜一憂しがちです。最近聞いたひどいケースになると「うちの店だけが苦戦しているんじゃない。他の店の売り上げも落ちているからしょうがない」と口にする人もいました。

もちろん景気によっての変動はありますが、もう少し意識を広げてみるといままで思ってなかった競合に顧客が流れているのかもしれません。
「ドリルを買う」という行動から「穴を開けたい」という意思を読み取り、その先にある彼らの本当の問題を理解し、その解決法を提案できる企業が支持されるのは当然のことです。

あなたは消費者が本当にほしいものを理解していますか?

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こんなお話です。



私はドリルの話を知ってから、


「顧客の真の欲求」



について考えて提案する思考癖をつけるようにしています。


コンサルタントとしての立ち位置は


やはり、

「顧客の真の欲求」

をどれだけきちんと把握することができるか、


そこに尽きると思うのです。


そこが狂うとゴールの設計も変わってきてしまいます。





これは、ひとつ面白いエピソードなのですが、


以前、私のパンと写真のクラスに通おうか迷っている方から
お問い合わせの電話を受けたことがありました。


・その方が実現したいこと (写真の技術)
・そのためにどんな方法がよいか(ゴールを見極める)



ということを考えたときに




その方にとって、ベストの選択は


「私の開講しているその写真のコースではない」


ことだと思いましたので、


自分が知っている限りではありましたが、


ほかの女性のための写真教室をご紹介したことがありました。



ある人は、なんで自分のところに問い合わせがきているのに、、、
と思うかもしれません。




でも私の答えはシンプルです。




「その人にとってどんな選択がベストか」



ただ、それだけです。




だから、そう思ったら、
たまたまほかの教室の方がその方にいいと思えたのでそちらをご紹介しただけのことなのです。


その女性にも感謝もされつつ、


「珍しい方ですね」


と不思議なお褒めの言葉を頂戴しました。w



ということで、


今日の格言

「お客様が言う欲しいものが、必ず正しい答えとは限らない」





真の欲求に気づける気持ちをもてるように研鑽の日々なのです。