近年、親の介護をする知り合いが多くなってきた。状況は様々であるが、仕事しながらの介護は大変そうだ。また、世話になった高齢の方々も施設に入所したり、お亡くなりになる人も増えてきた。
最近、高齢者に対して批判的意見が多くなったと感じる。私は幼少期から祖父母と同居していたので、歳を重ねた人の長所や短所を知っているほうだと思う。近所の人たちも、定年を見据えて移住して来られた方がほとんどだ。したがって私が生まれた頃のこの町の平均年齢はかなり高かった。
幼稚園入園前の頃は、一人で散歩していると、必ず近所のおじいさんやおばあさんの誰かに声をかけられて、家に連れていかれるとお菓子やジュースをご馳走になっていた。今なら幼児が一人でフラフラしているなど考えられないだろう。のどかな時代だったと感じると同時に、幸福な幼少期を過ごせたと思う。
今も、近所には元小学校の先生で90歳をいくつかこえたおばあさんが一人暮らしをしている。毎週二人の娘さんが代わる代わる来ている。この娘さんたちは若い頃、私の祖母の華道教室で活け花を習っていた。先日も、母が世話になっていると高そうな和菓子をいただいた。食べて見ると高そうなだけでなく旨かった。
昔、立て替え前の我が家の居間に、こんな言葉の額が飾ってあった。
子供叱るな来た道じゃ
年寄り笑うな行く道じゃ
名言である。