富士山 伝統野菜 “正岡屋のひいな” ①

ハートえがおの食卓

その昔、江戸から明治にかけて愛媛の地で生産されていた、野菜があったことをご存知ですか?伝統野菜とは、主に日本各地で古くから栽培された地元野菜(地方野菜)のことをいいます。正岡屋の食生活に代々受け継がれてきた「ひいな・ヒイナ」は現在も家宝や財産のように大切に守り継がれている野菜です。1970年以降、生産・流通・販売におけるコスト要素などから、大消費地向けには、ほとんど消滅した野菜です。野菜本来の風味と栄養価を持つ地方野菜に興味のある方はしばし、伝統野菜の紙上散策を楽しんでいただければと思います。

 

懐かしの品   乙女のトキメキ葉を食用にする夏のおくりもの

 

①地元野菜“正岡屋のひいな(ヒイナ)”栽培区の全景

地域独特の野菜として根付き、古くから栽培・利用されてきた在来種の野菜。本年は、4月末に種まきをしました。タネがこまかいので、厚まきになりやすい。4月以前にまくと初芽が悪い。

 

 

 

②正岡屋のひいな栽培区全景

本葉2~3枚の時15㎝間隔で間引きます。非常に生育が速く、採取時期は6月~9月。土質は排水のよい壌土がよく、石灰を多く含む土地がよい。夏の青物の少ない時期に収穫できる便利な野菜です。

 

 

 

③押し葉

正岡屋の記録用・観賞用の標本。暖地における夏期の重要な葉菜です。代々引き継がれてきたことに感謝です。

 

 

 

④正岡屋のひいな栽培区全景(撮影日:6月27日)

ひいなは、無臭で味よく甘味もありおいしい野菜です。てんぷら、おひたしや各種あえものにしたり、味噌汁、炒め物、酢味噌和え等にして食します。採り方は指でちぎれるところから採ります。

 

 

 

⑤正岡屋のひいな栽培区全景(撮影日:7月5日)

草丈が20㎝ぐらいのときに、先端の柔らかい部分をつみとり収穫すると、次々にわき芽が出て6~10日おきに収穫できます。

 

 

 

⑥正岡屋のひいな栽培区全景(撮影日:7月15日)

正岡屋の先祖代々から長い間受け継がれてきた緑黄色野菜のひいな。草姿は直立もしくは横に広く伸び、8月頃、草丈は1mくらいに達します。

 

 

 

⑦正岡屋のひいな栽培区全景(撮影日:7月21日)

日本で多く生産されているほうれん草や小松菜、キャベツなどは、比較的冷涼な気候を好む温帯性の植物であり、盛夏に良質な葉野菜が少ない時期に採れるのがひいなです。冷凍庫が普及してからは、たくさん採れたときに冷凍保存をして、一年中食べることが可能となりました。

 

 

 

⑧正岡屋のひいな栽培区全景(撮影日:7月25日)

今の時代はエネルギーを浪費し、ゴミを大量に出すことで成り立っていますが、環境への負荷が少ない料理で、少しでも環境をよくしたい。例えば、温室で栽培された野菜はエネルギーを消費しているので、できるだけその季節の食材を使うのがベストだと思います。

 

 

 

⑨正岡屋のひいな栽培区全景(8月1日)

食べ物は、それぞれの風土の中から生まれた大切な生活文化で、それを味わえば、その地域を理解することができるのではないかと思われます。最盛期になると、モロヘイヤほどではないが、ゆでてしぼるときにぬめりがでます。

 

 

 

⑩正岡屋のひいな栽培区全景(撮影日:8月17日)

総ポリフェノール含量は、100gあたり0、133g程度含まれています。この数値は、他の葉菜類と比較した場合、中庸(平均どころ)の値

抗酸化能含有分析は100gあたり700μ㏖(マイクロモル)程度でした。これも中庸の値

 

 

 

⑪正岡屋のひいなの花(撮影日:8月24日)

普段店頭で見るのとは異なるもの。各地に伝わる地方野菜で、現在では正岡屋で種を取って育ててます。種を失われれば、多様な食の文化も失われます。栽培の継続は、いつも栽培していることが最善の保全方法で、食料の自給の面からも重要なことだと思っています。

 

 

 

メモ京都には京野菜、沖縄にはニガウリなど、他県でもその土地の野菜があるように「正岡屋のひいな」は先人が残してくれた「伝統野菜」です。特定の地域だけで栽培され、やがて消えてしまいかねない伝統野菜ビックリマーク失われゆく在来種を守りたいという思いをつづりました。炎天下でもすくすく育ち、毎日食べてもあきがこない食べ物です。多様性を守るため、誰にでも手にとれるような仕組みをつくるのが目標ですが、農政にもそんな理念がほしいと思います!!

 

 

 

 

 

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