男の美学 羽裏の世界
日本の文化 きもの
着物を着る人も作る人も少なくなって、着物そのものが普通の暮らしからどんどん消えていくのを目の前にして、日本の文化がまた一つなくなってしまう危機感を抱いています。男の着物は無地や地味な柄が多いのですが、見えないところを徹底的に凝るのはセンスの良さと美意識を感じずにはいられません。想像力を豊かにしてくれる、何とも優美な羽裏の世界。羽織を脱いで始めて見える。そんな秘めた装いはいかがですか・・・
懐かしの品 男の羽織 ①
①男物羽裏;風神雷神図 地色ー黄緑
羽裏は自分だけがすてきな物を隠し持っているという楽しみ。けれど隠してもどこかで見せたい!ぎりぎりの崖っぷち。落ちれば下品になるけれど、このぎりぎりの線が一番美しいと羽裏の研究家が言われています。戦前の大島の羽織はとろけるような肌触りで、軽くて着心地やさわり心地が最高です。羽裏もこの着物によく合っていると思います。
羽織の表
羽裏の絵柄
②男物羽裏;扇面風景図 地色ーブルーグレイ
パーティや改まった場所では羽織と袴(はかま)をつけると、フォーマルな装いになります。羽織の裏は見えないその見えないところに喜びを秘める面白さ。秘めるから、華(はな)なのだそうで、自分で見せたらヤボになってしまう。
羽織の表
羽裏の絵柄
③男物羽裏;能面観賞図 地色ーグレイ
能面には魔除け・災厄・病魔撃退効果があるといわれています。羽裏は江戸時代から昭和初期にかけて盛んに生産されましたが、この大島の羽織は戦前に織られた大島で、とても軽くて着やすいことは、羽織るとわかるのではないかと思われます。年配者向け
羽織の表
羽裏の絵柄
④男物羽裏;龍虎図 地色ーブルーグレイ
表地より高価な生地を使った派手な絵柄を施すことを「裏勝り(うらまさり)」といいます。昔から旦那衆は、脱いだ時に初めて見える羽織の裏の美しさに趣向を凝らしてきたということは母親から聞かされてきました。さぞかし、お金もかかったでしょうね。ヤボ!かな・・・
羽織の表
羽裏の絵柄
⑤男物羽裏;金閣寺 地色ーブルー
金閣寺は世界遺産に登録されている寺で、正式名を鹿苑寺(ろくおんじ)といい、室町時代に建てられた京都を代表する建築物。羽織の裏に使う布を「羽裏(はうら)」といいますが、中でも額縁の中の一枚の絵模様のようになっているものを「額裏(がくうら)」というそうです。
羽織の表
羽裏の絵柄
巴里(ぱり)居宅介護支援事業所から
9月19日は敬老の日 おめでとうございます
高齢になっても住み慣れた家で安心して過ごせるように介護保険でできる支援や相談をケアマネジャーが行っています。困った時にはいつでも声をかけて下さい!よろしくお願いします。
ランキングに参加中!クリックして応援して下さい。。