今年もついにあと半月。
-年賀状買わなきゃ。
-げ、その前に、外国の友だちにクリスマスカード。
-大掃除も出来るところから始めなきゃ。
-げげ、今年は資源ごみの最終収集日が早すぎ。
-たまり始めた仕事の書類も整理しなきゃ。
あ~っ、あれもこれも、もうやだ、ぎゃあ~っ。
…と気ばかり焦って何も片付かない週末。とりあえずクリスマスカードを3通書いたところで、思い出す。
12月に入ってからのワークショップやメンタリングで、皆様に投げかけている質問。
「2018年、よかったこと3つ、挙げてみてください」
即座に仕事の成果を挙げる人。初めて訪れた外国の街の名前。家族が健康に過ごせたこと。人によって千差万別である。
2つまでは順調だが、3つめとなると「う~ん」と考えこむ人もいる。でも大概、そこでぽろりと出てきた「よかったこと」は、たとえビッグなことじゃなくても、その人にとって本当に「よかったこと」だったりする。
3つどころか、次々出てきて、それも仕事や家庭や趣味や豊富なバリエーションがずらりラインナップする人も。そういう人は、人一倍充実した人生を送っている…というより、普段から自分自身を振り返るくせがちゃんとついている人である。
この振り返り、ポジティブ心理学では、「3つのよいこと」というエクササイズで知られている。定期的に(出来れば毎日)やると幸せ度がアップするという研究結果がいくつも出ている、ポピュラーなものである。
ある人に、さらにもう1歩突っ込んで尋ねてみた。
「2018年、感謝したい人3人、誰ですか?」
一番感謝したい人は即答。すてきな答えと、明確な理由が返ってきた。聞いていて、ちょっと泣きそうになった。それ、その当人にもそのまま伝えてあげて欲しいです。
人にやらせてばかりではよろしくない。やおら日記帳を開いて、「よかったこと3つ」「感謝したい人3人(とその理由)」書いてみる。「人」のほうは十指に余る。
ついでに「2018年に新しく出会った人」もリストアップしてみる。単に名刺交換しただけではなく、これからも付き合い続けたいな、と思った人である。あの人と会ったのは1月だっけ、いやちがう、去年の秋だっけ。「最初に会ったのはいつか」の記憶力チェックとしても役立ちそうだ。
一通り書いてみて、気づく。「よかったこと」と「感謝したい人」がつながっている。やっぱり、と思う。
ポジティブ心理学の創設者のひとり、クリストファー・ピーターソン教授が、「ポジティブ心理学を一言でいうと?」という質問に、決まって答えていたのはこんな言葉だ。
「Other people matter.(他者が、大切)」
改めて、自分がいろんな人に支えられていることを実感して、しみじみ有難いと思う。振り返って、幸せな気分になったところで、そろそろ年賀状名簿のチェックに取り掛かることにした。