回文ショートショートオリジナル回文をショートショートとともにお送りします

 

  犬の訓練に欠かせないその犬手袋、オリジナルは残り僅かだから、ちゃんと修理しなさいよ

 

 

《犬の訓練所にて》

 

A「あら、待って!あらあら!

その犬手袋そんなにほつれちゃって、このまま使う気だったの?」

  

 

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B「はあ、だって今日訓練する犬は、禄に歩けない程のシオシオな老犬なんですよ、噛まないでしょ。犬手袋なんか多少壊れてても大丈夫かと思って・・・」

 

 

A「どんな老犬でも絶対大丈夫ってことはないのよ。

今から修理してらっしゃい。

あ、他の人に修理させようとしてもダメよ、自分でちゃんと修理をおし」

  

 

B「えー、壊れたら買いなおした方がよくないすか?」

 

 

A「この犬手袋はね、元々革細工職人だったここの創始者が、犬と人の幸福を願って心を込めて自ら手縫いで作ったものなのよ。

全てはこの手縫いの犬手袋から始まったの、つまり施設の元祖ね。

もう残ってるのは6部しかないけれど、とにかく使える限りは直しながら大切に使うのよ」

 

 

B「ああそうすか、じゃあ修理しますよ」

 

 

A「そうね、早く作業所にお行き!」

 

 

 

 

B「できましたけど」

 

 

A「随分早いわね、見せて。

え、ちょっとこれ直したつもり? 全然だめじゃない!

だめどころか破損が拡大してるわよ!」

 

 

B「え、ダメすか?」

 

 

A「だめだめ!縫い直しおし!!」

 

 

 

シオシオな犬抱くか。

元祖は六部、手縫いの犬手袋。

破損が拡大。縫直しおし!

(シオシオナイヌイダクカガンソハロクブテヌイノイヌテブクロハソンガカクダイヌイナオシオシ)

 

 

 

🌀🌀🌀

犬訓練用のグローブのこと、犬手袋なんて言わんかね?

それに最近「~をおし!」なんて言う人はおらんかね?

 

回文ショートショートは毎週読み切りで水曜日に更新中です。ぜひまた遊びに来てください!

 

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  今年はウルフカットがブームなの、ファッションのお店なんだから流行にはちゃんと敏感に反応してよね!

 

 

クシハサミドライヤー

 

娘「ただいま~」

 

母「おかえり。あら、その髪型素敵じゃない、なんていうカットなの?」

 

娘「ウルフカットよ」

 

母「ウルフカット!? そんなのウルフカットじゃないわよ! ウルフカットっていうのはね、もっと野性味あふれるもので、アバンギャルドっていうか挑発的っていうか反骨心があるっていうか、そんなふんわりした可愛らしいのは違うわ!」

 

娘「お母さんが言ってるウルフカットって知ってるよ。昔流行ったやつだよね。確かに昔のはそうだけど、でも今のウルフカットはこんな感じなの。今風にマイルドになって帰ってきたんだよ」

 

母「え、そうなの? ん~まあファッションとはそもそも移り変わるものか。『流れ行く』と書いて『流行』だから仕方ないわね。

でも名前はともかく、それ素敵よ。お母さんもその髪型にしたいわ。

あそこのカツラ屋さん、しばらく行ってないけど、あそこにあるかしら、そういう今年のウルフカット」

 

娘「ああ、お母さんウィッグ派だもんね。あるんじゃない?あそこは《平塚一のカツラ屋》を謳ってるし、今大流行のヘアスタイルだからきっとあるよ。

逆に無いようだったらちょっとお店の格と質を疑っちゃうな」

 

母「早速行ってみるわ!

お母さんにはショートがいいわね、ショートのウルフカット、買っちゃお」

 

 


 

 

 

 

 

母「ごめんくださ〜い」

 

店員「…」

 

母「あの、こんにちは~」

 

店員「…ああ…、いらっしゃい…」

 

母「ショートのウルフカットのカツラありますか?」

 

店員「…ウルフカット、ですか?50年前のなんか、あるかなあ?

 

母「あ、違う違う💦!! 昔のじゃなくて今年の夏の流行のウルフカットですよ!!」

 

店員「そうですか、あいにく今うちには新し目のものは昨夏のセミロングのボブしかないんですよ…」

 

母「え、それだけですか?」

 

店員「はい…」

 

母「ほかには?」

 

店員「昨夏のセミひとつだけなんです…」

 

母「あの、お宅カツラ屋さんですよね?」

 

店員「…そうです。…平塚一のカツラ屋ですよ。

…まあ今では《一つしかカツラのないカツラ屋》ですけどね…ハハハ

ああ、来週から大特価セールをやるんですよ。

倉庫に眠ってるカツラを驚きのお値段で放出します、ぜひ足をお運びください」

 

母「カツラ屋に流行のカツラが全く無いという状態での大特価セール、というこのムーブ。特価と言ってもきっと振るうまい …

 

店員「え?なんですか?」

 

母「いえ、なにも」

 

 

今ウルフカットブーム。残りが昨夏のセミのカツラ一つしかない中、質と平塚の店の格下がり、このムーブ、特価振るうまい。

(イマウルフカツトブームノコリガサクカノセミノカツラヒトツシカナイナカシツトヒラツカノミセノカクサガリコノムーブトツカフルウマイ)

 

 

 

🌀🌀🌀

ウルフカットってしょっちゅう流行ってるんだそうです。

驚きました。

 

 

 

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  Z世代は時に大胆、かと思ったら…。予測できないね。

 

 

Z世代のやることは時に驚くほど大胆だ。

我々からすると、とてもじゃないが予測付かないね。

例えいたずらだとしてもだよ、いくら何でも我々世代には靴にパンなんか入れられないよ。

 

想像してご覧よ。

靴にパン。

何気なく履いた靴、その瞬間の得体の知れない感触、、、。

こりゃ、腰抜かすほどだよ。

這って逃げだすほど。

やられた方はパニックだね。

さらに食べ物を踏んだという背徳感、絶望的だ。

 

そんなとんでもないいたずらを嬉々としてやるくせに、ちょっと「玄関の靴きちんと揃えといて」って言ったら「やだ、めんどくさい」って突然怠惰。

ほんとにZ世代は難解だね。

 

 

大胆Z世代は、靴にパン。
パニック、這い出せ!
突然怠惰。
(ダイタンゼツトセダイハクツニパンパニツクハイダセトツゼンタイダ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

🌀🌀🌀

Z世代ってどんな世代?

私の中ではとてもあいまいなカテゴリーでしたが、回文が教えてくれました。

大胆で突然怠惰です。

 

 

 

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