約束事 | 微熱*溜め息

約束事

約束、して。
あたしとあなたが“他人"になる前に。
切っても切れない約束、が欲しい。
でも、所詮は約束事。
裏切られるのは、惨めなほど、簡単。
なのに、裏切る、のは、哀しいほどにむつかしい。
あなたの言う、言葉だけ、信じてても、他にも信じられるものが欲しいよ。


忘れてたように、
忘れたように、
あなたは容易く、笑う。
言った、のに。
綺麗なものを汚すのは、簡単。
なのに、汚れたものを綺麗にするのは、むつかしい。


あたしたちは、まるで、
絵に描いたような正反対。
でも、あたしは、あなたのこと
“他人"と思ったこと、無い。
きっと、この先も思えない。
それを“あなたに"じゃなく、
“あたし"に、約束する。


あなたに約束して欲しいこと、
みっつ、言うね。

ひとつは、元気に居てね。
『幸せになって』とは、嘘でも言わない。
でも、あなたが苦しい、のは、嫌だよ。

ふたつめは、変わらないでね。
変わっても、あなたを想う気持ちが、あたしから失くなる訳じゃない、けど、
あたしが知ってる、ありのままのあなたが一番すきだから。
違う人の為なんかに、苦手なこと、不得意なこと、しないでね。

最後のみっつめ。
あたしのこと、忘れないでね。
忘れちゃやだよ。
あなたから約束してくれたから
それだけでも信じてる、
信じれる、けど、
本当にね、忘れないでね。
あたし、どうしようもなくばかだったけど、あなたは、
あなただけは、そんなあたしをすきだって、言ってくれた。
言ってくれた、あなただけ。
あなたに残るような、存在になれたかな?
忘れないでね。
忘れちゃやだよ。
絶対の約束だよ。


あなたとあたしが“他人"になる前に。
切っても切れない約束、が欲しい。
でも、所詮は約束事。
それでも、あたしは、あなたのこと、いつも想ってる。
あなたが、あたしを想ってくれなくても。
約束。
約束ね。


遠く、見えなくなる前に、
小さくなってくあなたの背中に
そっと囁いた。

『またね』