ビビアンは 孤独なのです









〈比較しない 羨まない 欲しがらない〉

この掟はビビアンを 作った 博士との約束。

二人は世界で一番、孤独な二人でした。

互いしかいない世界。


ある大雨の日 博士は外出中にいなくなってしまいました。事故なのか 逃亡なのかは分かりません。

ただ分かるのは ビビアンは本当の意味で孤独となってしまった事だけです。

その日の夜、ビビアンは言いました

「わたし、ビビアンは独りなの?」


食事や睡眠、または健康的な生活は

ビビアンにとって不必要です。

〈いつも同じ、変わらないビビアン〉

そう言っていたのは 消えた博士だった。


満月の日。ビビアンは初めて外へ出ました。

月、風、草の匂い、野生動物の声、

そして、鼓動。

ビビアンは自分の胸に右手をあてます。

〔この音は何なのでしょう?〕

ビビアンは不思議に思います。


月光に照らされたビビアンの左頬には

涙が伝っているのです―――。

〔この水は何なのでしょう?〕

ビビアンは不思議に思います。


比較しない 羨まない 欲しがらない。

その掟、その約束。

だからこそ ビビアンには分かりません。


「博士、何故わたしは存在しているのですか。」











~中原はぐ~







    

~はぐの言葉~


「孤独なロボット、ビビアン。」


ビビアンは孤独なロボット。

ビビアンを作った博士も もういない。

これからの事、これからの世界、

それは誰にも分からない。


詩のテーマですクローバー


少し長めの文章ですが…驚き

読んでいただければ嬉しいですニコニコ














今後ともよろしゅうですピンク薔薇